トゥルーベット
@ousiro
第1話 レギトとの出会い
ここは、夜景が綺麗な明るい光が集う町。クレサント。現在2020年8月1日20時47分。町は夜景を楽しもうと歩く者が多かった。
大型デパートセレネシティ
大通りカマルロード
ローアルリゾートホテル
など他にも観光の名所が多々あるのだが特に上の3つは凄いそうだ……
という情報が書かれているのはストレートに髪を垂らした黒髪の少年が覗いているスマホで検索しているwebサイトからである。
「決めた。今日、探そう」
そういうと少年はそっとうつ伏せを横にした姿勢をやめアパートの一室の素朴な灰色の絨毯に足を置きベッドに座った。
僕の名前はシゼ。最近困った事がある。少、中、高と普通に生活を送り卒業して日雇いのアルバイト生活を繰り返しお金をコツコツと貯めていた……
確かにこの生活は大変かも知れない……でもそれ以上に大変な事が……
家族の記憶が一切無い事だ……いや……一応もやがかかるが顔の周辺は出ている……思い浮かぶ、服装とか声なら……
警察にはこの事は話したが門前払いを喰らった……
そして最近新たな異変に気付いた。
もう3日目になる。
僕は異能力に目覚めた。
僕の能力は『トゥルーアビリティマ』……名前もこの能力が教えてくれた。
この能力は奇能《きのう》と呼ばれる、世界に存在する能力の名前とその詳細を知る能力らしい。
ちなみに奇能《きのう》は世間に認知されている。
それはもう衝撃的な事態に人々は騒然とするはずだ……
だが、人類はすぐに適応した。何故なら。僕は知った『トゥルーアビリティマ』で情報を得た。
『アウフヘーベン』この
『ジ ・バース』これが元凶だと僕は思う。
僕はスマホで検索した。
"用心棒 会社"
すると1番上に出てきたのは警備会社シールオンザクラウンと書かれたwebサイト。
とりあえずタップ。
ーーその後、色々探したがシールオンザクラウンにする事にした。理由は単純、1番安いから、1000円はやばいと僕は思った。
現在22時27分。ネットで風景の写真集を見ていた僕はインターホンに反応した。
「シールオンザクラウンです、シゼさんはいらっしゃいますか?」
大人の低い男の様な声が聞こえた。
本当に来た!まじで1000円だといいんだけど……
僕はドアをおそるおそる開けた。
顔を覗かせたのは紫色の毛並みの狼の獣人だった、僕と比べるとかなりでかい。
「こんばんは」
僕はすこし微笑んで明るく挨拶を交わした。
獣人がこの世界にいるのは、『ワールト・シャッフル』の
まあ、僕の目的は違うものなのだけれど
「おぉ、こんばんは、坊ちゃん……俺はシゼさんに用事があって来たんだけどどこに居るか分かるかな?」
目の前の狼は優しい声でそう声を掛けてきた。
「それ、僕ですよ」
「何!? 18歳!?」
目の前の狼の獣人は口を開けて驚いた。少しドアが開いた、茶色の長ズボンに灰色のコートを羽織っている。
ちょっと偏見だよ、狼さん……いくら僕の身長が145cmだからって……
「本当かよ! 俺と同い年だな!?」
嘘だろ!?狼さん18歳なの!? その声の低さと2mくらいの身長はどうみても違くね。
「じゃ、気遣わなくていいな」
狼の態度が変わった、なんか気軽な感じに。別にいいけど。
あっでも年下に気遣うのが逆に偉いと思える……
「あっ、俺はレギトだ、よろしくなシゼ」
そういうと狼は手を差し出した。
「探している人がいるんだけど、その道中の警備をお願いしたくて」
気遣わないなら僕もそうしよ。
「分かったよ、場所は?」
「セレネシティ、カマルロード、ローアルリゾートホテルの3つなんだけど」
そう僕の目的は『ブレインカノス』、『メモリーカーテン』、『クローズアイキュー』この3つの所有者を探そうと思ったのだ、『トゥルーアビリティマ』でこの3つは記憶系統だと判明した。つまり僕の記憶がおかしいのはこれらが関わっているかもしれないと思ったからだ。
そして僕はとりあえず人通りの多い所を探そうと思った、何故なら僕は
「いつ?」
「今で」
「OK」
ちなみにこの狼さんも能力を持っている。
『ジャッカル・ベット』……ね
ただ不可解な点があった、こんな事は初めてだ。
僕は頭に文字が浮かぶように能力の情報が入ってくるのだが。
見間違い……いや……思い違いだろうか?
いや、確かに『詳細不明』と出ている。
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