第12章 束の間の優勢

第12章 主な登場人物

第12章 主な登場人物


※階級・年齢は帝国暦383年当初のもの。

※第11章までのネタバレが含まれているので、お気をつけください。


==〖ブレギア国〗 =======


【王都ダーナ】

◆フォラ=カーヴァル

先の帝国皇帝・第八皇子。

盟友ラヴァーダ以下、名将たちに支えられ、草原の国・ヴァナヘイム国主の座につく。

立ちはだかる敵を次々と粉砕し、武断で草原の国をまとめた英雄。

堂々たる体躯で「小覇王」と恐れられたのも今は昔、最近は病床に伏せるばかりの

45歳。


◆ウテカ=ホーンスキン

ヴァナヘイム国主フォラの義弟(妹が国主の正妻だった)。

165センチと小柄で痩せぎす。丸顔にはあばたが目立つ。

ぎょろりとした脂っこい眼に妙な光をたたえている。


◆ブラン=ホーンスキン

◆スコローン=ホーンスキン

ウテカの一族。

一族共通の大きな両目を持つ。

ウテカとは異なり、巨躯。


◆ローナン=アルレル

儀典を統べる文官。


◆エタル=アニュヴァル・ロディ=メイヴ・アンガス=オーグ

王都駐留の武官たち。

宰相・キアン=ラヴァーダを敬愛している。


◆エレモン=ミレシアン・デイヴィッド=ミレシアン

王都駐留の武官で実の兄弟。



【アリアク城塞】

◆キアン=ラヴァーダ

長くたおやかな銀髪と淡いすみれ色の瞳を持つ美丈夫。

ブレギアの歩く不敗神話。あだ名は「貴婦人」42歳。

帝室第八皇子フォラ=カーヴァルの幼馴染。

古今東西あらゆる知識が詰まった頭脳は、さながら歩く帝立図書館。

流浪の身となった皇子を支え、戦場に臨むこと50余度、常に勝利をもたらす。

ブレギア建国後は、宰相に就く。

草原と畜産しかなかったヘールタラ(旧ブレギア国名称)の地において、殖産しょくさん興業に尽力。

大陸最強との呼び声高い銃騎兵「騎翔隊」の生みの親。

政治家として辣腕らつわんを振るうだけでなく、常に陣頭に立ち続ける。


◆ダグダ=ドネガル

真面目なアリアク城塞司令官。

帝族の血を引く、フォラ=カーヴァルの血縁者。

卓越した軍事・内政能力を有し、長らく第八皇子を支える。

地味で暗いのが残念な48歳。


◆アーマフ=バンブライ

白髪白髭、下がり白眉のもとにある瞳が特徴の74歳。

フォラ=カーヴァルを第八皇子時代から支えてきた宿将筆頭。

若君・レオンの剣術指南役を仰せつかるほどの武具の達人。

その一方で、物静かに書物をたしなむ文武両道の名将。


◆クェルグ=ブイク

側頭部以外は毛髪がない66歳。

武断的性格の宿将。


◆ベリック=ナトフランタル

スキンヘッドの69歳。

宿将のなかで最も武力に秀でたブレギア最強の将軍。


◆エヘ=ボルハン

ラヴァーダの見出した生粋のヘールタラ人。

183センチと堂々たる体躯には、浅黒い肌と黒髪、それに猛禽類のような鋭い瞳を備える61歳。

口数が少なく、いつも怒っているような印象を与える。

旗印は馬のたてがみ


◆ソルボル=ブルカン

浅黒い肌と黒髪を持つ生粋のヘールタラ人。

ラヴァーダによって見いだされ一軍を任されている65歳。

中背をよろう全身の筋肉は健在も、髪には白いものが混じる。



【御曹司と親衛隊】

◆レオン=カーヴァル

フォラ=カーヴァルと愛妾・エジンの子。18歳。

四男だが兄たちが早世しているため、ブレギアの御曹司。

淡い金色の髪とあおい両目は、母親譲り。


◆ドーク=トゥレム

御曹司の筆頭補佐官。

頭のキレは補佐官随一。

中背だが痩せ型で線が細い。

くせ毛の黒髪と鋭い視線、それに神経質な声の持ち主。


◆ムネイ=ブリアン

小太りでややお調子者だが、補佐官一のファイター。


◆マセイ=ユーハ

御曹司の補佐官。


◆ダン=ハーヴァ

御曹司の補佐官。

レオンの乳兄弟ちきょうだい



==〖帝国〗 ===========


【帝国東征軍参謀部(レイス隊)】


◆セラ=レイス 

帝国陸軍少佐。

右翼第3連隊(アトロン連隊)⇒後方予備隊大隊長を経て、帝国東征軍参謀部に返り咲いた。

紅毛にあおい眼、長身が特徴の26歳。

帝国屈指の作戦立案家。


◆キイルタ=トラフ

帝国陸軍中尉。

レイスの腹心。レイス隊女性副長。

灰色の瞳、蒼みがかった黒髪が美しい24歳。

「おばあちゃん」呼ばわりしたレクレナのっぺをつまみ、口を封じた。


◆アシイン=ゴウラ

帝国陸軍少尉。

レイス隊の先任少尉。

巨漢、厚い胸板、太い腕。

快活な性格ながら、暑苦しい。

帝国宰相と第八皇子の内乱の折、レイス少年参謀がゴウラ家を救った縁から、その配下に就くことに。

トラフ副長に惚れている。


◆アレン=カムハル

帝国陸軍少尉。

レイス隊の将校。

喜怒哀楽に欠け、猫背と左目にかかった前髪は、やや神経質そうな印象を与える。



【その他】

◆エイモン=クルンドフ

小柄で暗愚だが、一時、帝国東征軍副将と参謀長を兼任し、レイスの上司であった。

ヴィムル河流域会戦後の「懲罰人事」により、左翼前線へ飛ばされる。


◆リア=ルーカー

ブリクリウ子飼いの帝国陸軍中将。62歳。

片眼鏡チェーン、左胸に踊る太いモールほかブリクリウ派閥一の装飾過多な将校。

レイスのなかでは、査問会当時から「キンピカ少将」のまま。

ヴィムル河流域会戦に端を発する「懲罰人事」により、副将の地位に就いていたが、その後の総司令官・ズフタフ=アトロンによる総司令部の人員刷新により失脚。

12章では、帝国軍中央第1師団を率いる。


◆ソル=ムンディル(回想)

ヴァーラス城主の娘。

くすんだ赤髪、アンバー(琥珀色)が入っている薄い水色の瞳。

13歳ながら、その美しさはヴァーラス領界隈において持てはやされたほど。

ヴァーラス城陥落後、レイス隊の保護下に置かれるも、同隊の右翼左遷にともない、祖母のもとに身を寄せていた。

レイスのことが好き。

レクレナに対しては、愛くるしい見た目からは想像もつかないほどの毒を吐く。




==〖ヴァナヘイム国〗 =======


【ヴァナヘイム軍 総司令部】


◆アルベルト=ミーミル

ヴァナヘイム国軍大将。

卓越した用兵指揮能力を持つ35歳。

黒鳶色の髪に中背ながら引き締まった体格。

旗印は「咆哮する狼」。

帝国軍右翼を完膚なきまでに叩きのめした。


◆ヒューキ=シームル

◆ビル=セーグ

ヴァナヘイム軍の異端児少佐。

二十代後半になりながらも、「若気の至り」は衰え知らず。

気に食わない上官と衝突すること数度、その度に降格しながらも、戦場での活躍ですぐに昇格することから、「階段将校」と呼ばれる。

ヴァナヘイム領民たちからも愛されている。

ミーミル総司令官の実力を認め、敬愛している。


◆ スカルド=ローズル

ヴァナヘイム国軍中将。

ミーミル麾下、副司令官(現場三役の1つ)を務める。

真面目で穏やかな性格。


◆ シャツィ=フルングニル

ヴァナヘイム国軍少将。

ミーミル麾下、参謀長(現場三役の1つ)を務める。

神経質で短気。



【ヴァナヘイム国 各省庁】

◆ケント=クヴァシル

ヴァナヘイム国 軍務省次官。

地位は中将。

愛煙家(やさぐれた時はシケモク)45歳。

ひょろりとした背格好。

ミーミルの才能を見抜き、総司令官に推挙した。

優れた知見や稀有の軍政能力を有するが、己の風采に頓着とんちゃくしない。

ぼさぼさ頭、擦り切れた袖もなんのその。

身なりも相手の心情も無頓着なため、どの省庁でも嫌われ者。


◆ウジェーヌ=グリスニル

ヴァナヘイム国鉄道相。

愛煙家であり、高級葉巻を常備する。

政治的敵対者をおとしめてきたことから「収容所送り」の異名を持つ。

外務省対外政策課長・エーギル=フォルニヨートとその家族を収容所に閉じ込めたのも彼の仕業しわざ


◆ヴァーリ=エクレフ

ヴァナヘイム国内務相。

北の城塞都市リンドを所領とする。


◆ヘズ=ブラント

内務省次官。

エクレフの部下。


◆リング=ヴェイグジル

ヴァーラス城塞都市の民衆代表。

王都の為政機関「審議会」に代議士としての席を持つ。

若作りが功を奏した端整なマスクにより、地元で根強い人気。

その昔、少女ソルに論破されたことなど遠いおとぎ話。


◆ヴァランディ=ガムラ

避暑地ギャラールの代表。

ギャラールは、貴族たちからの潤沢な寄付金のため、ヴァナヘイム国諸都市のなかでも財政にゆとりがある。

彼も仕立ての良いスーツに磨き込まれた革靴を履いている。


◆ユングヴィ=フロージ

ヴァナヘイム国農務大臣。

南方都市フレイの代議士。

初等教育すらろくに受けておらず、胆力と才覚だけでここまで昇りつめた叩き上げ。

短身豪放ながら胡麻塩頭の中身は良心的で開明的。

軍務省次官・ケント=クヴァシルの才智を誰よりも認めている。68歳。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る