泉は湧いている

この大地の奥深く、心臓から

留まることなく、こぽこぽと

混じり気のないそれは陽の光を浴びて

淡い水色に光る

泉はせせらぎをつくり

草木を潤いと生気で満たす

やがてそれは雨水と混ざり

泥水と混ざり

海へと混ざる

はじめはぬるい水と

冷たくて透き通った水でも

だんだん絡み合って一つになる

時間が経てば立つほど

どっちか見分けがつかなくなる


でもときどきそのつめたい水を飲むと

あ、おいしい!ってなって

ここに僕がいるって思える

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る