姿見に写るのは。

枠の中のわたしが

こちらを見ている。

ヘアアイロンで前髪を巻き

制服のボタンを留めて

リボンを結ぶ。

支度を終え、視線を外すと

私は鏡から姿を消す。


あるとき私は変顔をした。

やっぱり彼女もした。


同じ長さの髪

同じ色の肌

同じ形の眼


同じ顔で見飽きちゃった。

私は

鏡の前に立つときだけ

生きている。



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