カブトムシ投げの死角〜BALLADまるだしナノマシン

芳川見浪

第1話 本官まるだし


 これで何回目のループだろうか。十回目の繰り返しで本官は数えるのを止めた。


 最初の世界で本官の本官さん(ち〇こ)は、ドカーンと爆発。気づくと、そこは見知った天井。

 ––––夢か。酷い悪夢を見た。まさか本官の本官さんが爆発するなんて。

 そそり立つ股間。テントを張る少し黄ばんだブリーフを見て本官は安心する。

 ぶるっ。唐突に尿意が襲ってくる。小便のサインだ。

 万年床から起き上がり、用を足す為にトイレに向かう。

 小便が溜まり硬くなった本官さんをブリーフから解放。刹那、ドカーンと爆発。気づくと本官は万年床で天井を見ていた。


「はぁはぁはぁ、やっと五回目で小便が出来たぞ」

 これまで四回繰り返してわかった。ブリーフから本官さんをまるだしこんにちは状態にすると爆発し、ループするのだ。

「今回は穿いたまましてやったぜ」

 尿意が治まり清々しい気持ちとは裏腹に、びちゃびちゃになった股間は気持ち悪い。

「……着替えるか」

 ドカーン。本官は六回目のループに突入する。

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