なんというか……あまり書くとネタバレになるので書けませんが、一言で言うと俺一人っ子で良かったわ……と思ってしまいました。中身に関しての感想は長台詞などありますが文章は読みやすく、彼女たちの心情も丁寧に描かれていて、だからこそ最後の最後にあー……まぁそうなるよね、と思わせてくれます。登場人物の名前に季節の名が使われていますが、その対比もうまく表されていて余計にゾワっとします。
性格の違う姉妹のうつろいをこれでもかとこれでもかと叩きつけられた。幸せのかたちや無償の愛とはどういうことか、唸りながら読み進めました。ことば足らずですが非常に美しい、そして非情な物語です。