第1話 起業のいきさつ
安田大介
東京 汐留にてベンチャー企業を立ち上げる
東京 汐留にてベンチャー企業を立ち上げる。どん底から這い上がる男の生きざま、魂の声をお伝えいたします。
2016年5月 安田大介(以下、私)は勤めている決済代行会社(以下、ダックス社)の資金が足らないため5億の資金調達をオーナーより懇願されていた。「銀行借り入れが限界なんだろうな。高金利のところから調達するわけにいかないし。俺はそんなことやったことないしどうしたらいいんだろ?」
オーナーの指示で社内の資金調達担当の小熊と資金調達に動き始めた。
と同時にダックス社の決算書と直近3カ月の試算表を見るとどうみても立て直しできそうもないし、数字からして売り上げと入金が合ってないので何かの不正を私は嗅ぎ取った。
安田大介(私)が考え抜いた結論は「資金調達できようができまいがこの会社は辞めよう。ついては次の生きる道も同時に考えよう。」
次の日から現状の仕事と資金調達と忙しく動いてきたが小熊が会ってくれと言われた人間たちの素性がひどかった。いわゆる金融ブローカー。結局法外な利息を要求する悪徳業者ばかり。しかも小熊はなんと「安田さん。新しい会社作るんでしょ?私がお金集めるから参加したい」私「まあ、いいけど。」
※のちに小熊は1円も資金調達できず、のちの事件で詐欺師と発覚
今から考えるとここが地獄の1丁目の入り口だった気がする。
結果、ダックス社は12月に破産申請。
だいぶ省略しますが8月には小熊とともに私は退社。
9月に一部上場会社の部長(以下、大屋)と横浜の組合の事務長(以下、冨塚)と私の共同出資で新会社設立(以下、オーヤ社)、11月には私の知り合いの会社から5千万円、大屋が参加しているベンチャーキャピタルから5千万円の第三者割当増資を実現した。
安田大介(私)は大屋に銀行の動産担保融資の担保実行された商品を売りさばく会社を子会社で作りたいとお願いし5千万円の資本金でオーブ社を作ることを了解されていた。
事務スタッフも必要とオーヤ社の要請で元ダックス社の女子社員2名を3月から雇うことにした。
しかし、いきなり高い家賃のオフィスを借りたり、内装に凝ったりとベンチャーとしてはあり得ない会社の立ち上げ方法であり、結果的に家賃滞納、給与未払いへとつながっていく。
ここからが見るも無残な物語。
オーヤ社は元々私が役員でとの話を反故にした。当然子会社設立も反故。
大屋は自分の人脈で名村総研時代の秘書、日本で初めてMVNOを始めた一部上場企業の社員を入社させ、冨塚も元部下を入社させた。
これが揃いも揃って無能なのにプライドの高い人間で事業が全く立ち上がらない。
これに伴って、新規増資の話もどんどん無くなっていく。
しかし、女子社員2名が3月に入社する。金も無いしどうしよう。
とりあえずオーヤ社からの報酬で給料払うかと覚悟を決めた。
株式会社を作るには最低24万2千円がかかる。
司法書士を使うのも勿体無いので、自分で登記にチャレンジした。
ある程度ネットで得た知識をもとに作って芝公証役場に電話して相談した。
するとものすごく親切に教えてくれて「来所してくれればある程度は教えられますよ。」とのことだったので早速アポを入れた。
当日、「こんにちは。安田と申します。」「おまちしておりましたー」と白髪の男性が対応してくれた。名刺交換するとなんとそこの所長さんで恐縮しかり。
色々教えてもらい書類が整いCDに焼いたり、司法書士に電子認証の手続きをしてもらったり。
(代行費用5000円 ネットで探した司法書士なので今でも会ったことはありません。この方法で印紙代を払わなくて済みました。)
無事、2018年3月10日にオーブ社の登記が終わりました。ネットの情報だけで一人で会社は作れますのでお勧めです。
一週間後
オーブ社初めての社員が入社しました。
4月にはもう一人入ってきます。
オーヤ社は給与未払いが始まっておりオーブ社への増資の約束も知らんぷりです。
オーブ社の預金残高30万円(私からオーブ社への貸付です)
さあーーーーどーするーーーー
第2話へ続く。。。
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