私の母はエルフ

風間 シンヤ

母、衝撃の告白をするが……

私、雨宮あまみや 魔離亜まりあ。少し人とは違うものを抱えているけど、ごく普通のシングルマザーである。

そして、シングルマザーというからには私にはそれはもう立派な可愛い可愛い可愛い可愛い……(以下同じ言葉が続くので省略)娘がいる。


「お母さん。お皿これで大丈夫?」


私が料理を作っている時に、お皿等の準備をしてくれる優しくて気がきく私の最愛の娘、雨宮あまみや 玲奈れなちゃんだ。本当にうちの可愛い娘はすぐにお手伝いしつくれるいい娘なんだから♡って!?そうじゃないわ!?


「玲奈!大丈夫よ!今日はあなたが主役のパーティーをするんだから!あなたは手伝わなくてもいいのよ!」


「うん。分かってるけど、お母さんの料理早く食べたいから。お手伝いした方が早く食べられるでしょ」


私がそう言ったら、玲奈は微笑を浮かべてそう返した。うぅ……本当になんて出来た娘なのかしら……よく他の人は「お母さんは美人なのに娘さんは地味顔ねぇ〜」なんてよく言うけれど……目が腐ってるとしか言えないわね!こんなにプリーチで可愛い世界一の娘なんて他にいないというのに!


そして、今日はそんな世界一可愛い私の最愛の娘の志望校合格パーティーをする為、私は張り切って料理をしている。

玲奈、今年それはもう辛くて大変な受験を乗り越えて、第一志望の高校に見事に合格したのである。その報せを受けた時は私は本当に飛び跳ねて喜んだものだ。まぁ、うちの可愛い娘は頭の出来も違うから合格して当然なんだけどね!


けれど、私にはこの最愛の娘にずっと内緒にしてきた秘密がある。そして、私は彼女が辛い受験を乗り越え高校に合格したらその秘密を言おうと決めていた。


私の可愛い可愛い娘がしっかりお手伝いしてくれた事もあり、予定よりも早く玲奈合格おめでとうパーティーをすることが出来た。玲奈は私から何度も何度も「おめでとう」と言われ照れ臭そうなその表情も本当に可愛いわぁ〜♡ずっと眺めていたいぐらいだわ♡

って!?そうじゃなかったわ!!?思わず玲奈の可愛さで言わなきゃいけない事をすっかり忘れるところだったわ!?


「玲奈……こんな時だけど……私……あなたにどうしても言わなきゃいけない事があるの」


「ん?何?お母さん」


私が真剣な顔してそう切り出したので、玲奈も真剣な顔で私の顔を見て聞く態勢になる。いやん♡その顔も素敵よ♡って!?そうじゃなくて!?私はこの事を言わなくちゃいけないのよ!!?例え……それが玲奈に拒絶される事になっても……





「玲奈……あのね……実はずっと言わなかったのだけど…………私は本当はあなたのお母さんじゃないの!」


あぁ……とうとう告げてしまった……本当は言いたくなかった……けど、いずれ一緒に暮らしていたらバレてしまう。だから……例え拒絶される結果になっても言わなきゃいけない事を……


そして……告げられた娘の反応は…………








「うん。知ってるよ」


真顔で「何を今更」と言わんばかりにアッサリとそう告げたのだった……

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