3-1
見慣れた太さ、高さ。天面にはプルタブがあって、底面はパラボラアンテナのような凹󠄀を描いている。軽さからしてアルミだろう。印刷はどこにもない全面金属色だが、どこからどう見ても空き缶だ。
ただ一つだけそれが空き缶とは言えない所がある。それだけで他の全ての特徴を覆すほどの一点。――それがどこにあるかだ。
火星に誰も来たことはないし、どれだけ肩に自信があっても、地球からここまで空き缶を投げ捨てる者もいない。
「なんでこんなものがここに――」
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