第17話 闇縅

「…何故、貴様が生きているッ!?!?」


「そりゃあ、簡単だ…


『詰めが甘いぞ』ッ!!!!」


「くッ!!! だがもう一度殺してやるだけだッ!!!」


「お前に、出来るものならな」


「キサマアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!!!!!!」



傷口が、塞がっていく感覚。


『影』が体を覆い、負傷部を治していく。


どこかで、見たことがあるような、無いような。


…そんなことはどうでもいい。


こいつを、殺すだけだ。


必ず。






何故ッ!何故こいつが生きているッ!?


あの時確かに腹を突き刺したはずだ!


あの感触は、決して人形ではないッ!!


何故、こんなにも心臓が…!?






「そっちから仕掛けないのなら、こっちから行くぞ?」


「…ハッ!!」


ナイフを投げつけて来る。


『影』を腕にまるで黒い鱗が出来るように纏わせる。



カキンッ



金属が、弾かれる音。




「こんなものか」


「キ、キサマ…なんだ、その腕は!?」


「あぁ、これか…? さぁな、俺にも分からん」




だが、一つ確定してることがある。



「お前の、負けだ」


闇の鎧からまるで刃が生えてくるように、剣が生まれる。


一気に距離を詰める。


「死ね」


腹に突き刺す。


筋肉を突き破り、腸を破裂させる。


臓物を切り裂いて行く感覚が伝わる。


「じゃあな」


引き抜き、首を飛ばす。


返り血や、臓物が顔や胴に降り掛かる。



ーーーーそして、彼は意識を手放した。




《スキル『影』を取得しました》


《属性の【鎧】と融合可能です》


《融合した結果、属性【闇縅】に変質しました》


《高等ジョブ「エクスキューショナー」討伐による大量の経験値の取得を感知》


《自動的にレベルアップを開始します》


《現在、レベル28。レベルの上昇はスキルポイントの入手に繋がります》


《所持スキルポイント:53ポイント


…(レベル1~10内のレベルアップはスキルポイントが1点獲得、レベル11~20内のレベルアップは2点獲得と変化していきます)》


《スキルポイントは属性、スキルを強化できます》


《現在スキルポイントのプール分を超過しました。自動振り分けを行います》


《現在所持属性及びスキルは【闇縅】、【器】、そして『共感覚』と『大信不約』です》


《自動振り分けの結果、2属性共に10レベルに到達。上限突破可能な高等属性【闇縅】に10ポイント使用します。(残存スキルポイント:25)。又、レベル20代のレベルアップはスキルポイントを2点消費します》


《自動振り分けの結果、全スキルが7レベルに到達。(残存スキルポイント:1)》




ーステータスー


ネーム:東雲悠斗

ジョブ:【???】

レベル:28(残存スキルポイント:1)

所持属性

・【闇縅】Lv10/20

・【器】Lv10/10

所持スキル

・「共感覚」Lv7/10

…共感覚によって【器】を使用できる。

・「大信不約」Lv7/10

…【???】


※【???】は未だ未使用、未判明の為不明。

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