第一幕ー灼熱二囲ウ

第3話第一幕、幕開曇天ノ月夜


「こんにちは~~」


「あらぁ、こんばんはどうしたの?」


この町は、まぁ割とよくある町だーー森と、川がある、普通の街

「おかーさん、ご飯」

おかわり頂戴ちょうだいと、ご飯を突き出すジャージ姿の青年


(--しかし、いってみたいよな、

ーー決して言ってはならないとされた「秘密の部屋」


そこに、入れるのはーー「灼鎮しゃくしずめ」と呼ばれる人たちだけだ


ーー代々、倉山うちの神事をしてくれている、対価はお茶まぁ、お気楽なものだ

倉山うちもだが、「灼鎮」も、決まりごとがある


ーーー「当主」を継ぐのは「継子」だけつまり、「養子」だけ


「灼鎮」の当主は、毎月の神事と「養子」を育てる義務が生ずる


ーー「灼鎮」の人間は、《《死んだ二十九人の名前を一人一人継いでいく》》


、、、そして、最後「二十九代」に至るまで、決してーー、、、途切れさせてはいけない


まぁ、こーんな「決まり事」がある



ーー木でできた床を歩く、自室なんてない――完全な和風の家で、大広間でくつろぐ

暑い

ーー曇天の夜ーー今夜も眠れそうにない

(、、、父さんが死んでから、5年かーー)


ーー父さんは、のルールに触れた、だから死んだ


みーん、みんみーん「セミ」がなく

(、、、父さんは満足していったのかな、母さんとばあばをのこして)

ーー考えても仕方ないことは考えない


ーー昔、父さんに聞いたことがあるーー天井に飾ってある、『般若」のお面

あれの目に、光が宿るときは危険なんだよ、って



ーー5年前から見ていなかった、忌まわしい光が、こうこうと輝いていた

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