第3話
…『マスター・ロウ』
『再度ノ報告二ナリマス』
…『施設稼働率35%、マスター権限70%マデ上昇…権限内デアレバ各施設ガ使用可能デス』
…
『140階ヨリ現在地マデノ警備システム解除確認』
…『マスター・ロウノ安全100%確認』
『以上、報告二ナリマス』
…『先程ノ説明ヲ順二サセテ頂キマス』
頭が追い付かず無言で頷く。
『マズ、コノ施設デスガ惑星開発拠点二ナリマス』
うーん、開拓時代の軍事基地か?
…「で、脱出出来るのか?」
『現在、稼働率ガ35%二ナリマスガ45階層・85階層に各指令部ガ有リ、各セキュリティ解除ヲ実施シテイタダケレバ、稼働率ガ100%トナリマス』
『現段階デハ不可能カト』
…クソ!!
アイツはどうなんだ、無事なのか?
『捜索可能範囲ニハ、一緒二居タ方ノ生命反応ハ確認出来マセン』
『権限外ノ階層二居ル可能性ガ有リマス』
まぁ簡単に死ぬタマじゃないから大丈夫だろう…多分!
後は気になってた事を聞く。名前とか…
『マスター・ロウノ回収時二携帯シテイタ端末モ回収、接続シ情報収集ト必要ナ機能ノアップグレードヲ実施シマシタ』
ほぅ、アップグレードねぇ~通りで良く喋ると思った。
『ソレカラ、惑星二何カトノ質問デシタガ…情報開示ノ許可ガデテイマス』
『約後6ヶ月後二、設定サレタ…#$¥…*&|ヲ指定サレタ星系二送信シナケレバナリマセン』
『コレハ必須事項デス』
良く聞き取れなかったが、何らかの情報をどっかに送信しなきゃならないみたいだな。
『マスター・ロウニハ、6
ヶ月以内二第一・第二指令部ノ掌握トセキュリティ解除ヲ要請シマス』
はっ?!、何言ってんのこの機械は、、無理だろ!
『掌握ト解除ガ間二合ワナカッタ場合、施設ノ破棄爆破ガ強制実施サレマス』
ウソだろ!!マジ詰んでんじゃんか!
「あの厳重な警備を突破するなんて不可能だ!」
「装備だってないし、1人じゃ無理だ!」
『ゴ心配ハ無用デス、此方ニハ陸戦強襲GWガアリマス』
ガン・ウォークだって?軍が使用している超弩級型戦車が此処にあるのか?
「んなもん!何処にあるんだ!確かにアレが有れば戦闘は楽だが1人で動かせる代物じゃないぞ!」
※通称:GW
※名称:ガンウォーク
※兵器種:超弩級型戦車
現在、各惑星「自治政府軍」で地上主力兵器になっている超弩級型戦車だ。
「仮に動かせたとしてもデカ過ぎて、この施設で使用出来るもんじゃないだろ!」
『可能デス、各階層ハ基本統一型ブロック二ナッテオリ、一階層ノ面積ハ約二千万人ガ居住可能ナ都市設計二ナッテオリマス』
『階層地上部カラ天井マデ約一㎞アリ、範囲モ地上二アル地方都市1ツ分程二ナル想定デス』
うーん、、、、
確かに惑星サードは地球基準で約30倍程大きく、自転するのに地球に置き換えると720日もかかるノロマちゃんだ。
まぁ、他の人類に言わせるとエルフだとか騒いでたがな!
重力に至っては1.5倍と過ごしやすい!
だが、だからどうした!
今の問題の解決にゃならん。
だが、動かなきゃどうにもならんか。
「…はぁ、でGWはどんなタイプがあるんだ?」
『沢山アリマス見テ頂イタ方ガ早イカト』
…で、連れて来られたのが更に地下、実際には他の階層ブロックと違うらしい…ぶっちゃけゴミ捨て場だな。
「…スゲーなこりゃ…圧巻だ」
「俺から言わせりゃ、ゴミ捨て場じゃなくて宝島だぜ」
つい、1人ぶつぶつ言ってしまうくらい目の前の光景は凄まじい!
アレとアレ何か市場に出回ってたら、億万長者だぞ。
ちくしょう~命の危機ってのに、興奮しちまうぜ!
『全テ廃棄ノ予定デスガ、マダ使用可能ト判断シマス』
『GWノメインユニットハ、指令部ガアル階層ノ試作試験フロア二廃棄サレテイマス』
んっ…ちょいまち、それってつまり…
「自分でGWを作るのか?」
『肯定デス』
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……現在…
ジューン、ギュイーン、ガチャン、ウィーン。
今やっている事といえば、必要な部品取りと修理だ。
カシャン、ゴゴン、ガッチャン!
先程まで俺は年甲斐もなく、素晴らしいお宝達の前に目の色を変え嬉々として廃棄品の海に飛び込んで、アレやコレやとパーツを弄くりまわしてGWの作成に謹んでいた。
……少し前。
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……自分で作れか、
ちょっと恥ずかしながら…あれからすぐに俺はパンツ一丁だった事を急に思いだし、服が有るかの確認と食料等はどうなっているかの確認をした。
『服ハ備品庫二残ッテイル可能性ガアリマス、食料ハ食堂ノ機能ヲ復旧シテイタダケタラ生産可能デス』
まずは一安心だ、戦う前に餓死したら意味ないしな。
まぁ生きてくのに不自由はなさそうだな…
…てっ思った時期もありました。
確かに服はあった!でもTシャツにトランクスだけって下着であって服ちゃうやん!それってどうなのよ?
無い物ねだりしてもしょうがないけどさ、無いよりマシだろうと…更に色々探し回り研究用のフロアで白衣を見つけたので、上から羽織っているのみ。
これじゃあ、アレな最中で逃げ出したみたいじゃんか!
それから飯だが…悲惨の一言につきる。
「はい!ゲロですね~」味は酸っぱいしドロドロじゃん。
地上に出たら、好物の唐揚げ食いまくってやる!
…そして冒頭の現在に戻るんだが。
「ちょっと一服すっかな」
…そういえばと思い、辺りを見回す。
「アイツ見かけないけど、何処に行ったんだ?」
あの機械人、案内が終わったら所要とか言って何処に行っちまいやがったんだか。
時間もないんだし、少しは手伝えよな~
※機械人※
ピー、ピー、ピー、プシュー、プシュー。
…約60日ト…13時間デ…設定年齢マデノ育成完了。
『了解シタ、完了後二脳二データ転送処理ヲ実施スル』
『マスター・ロウ個人装備ノ作成モ同時二進行セヨ』
確認シマシタ…
…ナノ繊維ヲ使用シ防御アーマー
…高周波合金ブレード…
…高出力タイプ小銃…
…以上ノ作成ヲ実施シマス。
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