第30話
「・・・優依よ、なぜ俺をいじめるのだ・・・」
「え?自分の胸に聞いたら?」
「・・・うぃっす……まあ、おはよう。優依」
「はぁ・・・おはよう涼也」
俺は、疑問に首をひねりながらも、優依の近くにある自席に向かった。
「優依~」
「どしたの、愛奈?」
ふたりは何かを離しているようだ。ああいう雰囲気の場合は男子禁制である。もう慣れたものだ。寂しい気もするがそれ以上に嫌な予感がする。
俺は彼女たちのなしを聴かないように、カバンからイヤホンとスマホを取り出した。
現実逃避をするように音ゲーを起動して始めようとしたところに優依が一言。
「転校生、どこぞのお嬢様らしいよ〜」
……俺は何も聞かなかったことにしてゲームを始めた。
絶対面倒くさいことになる予想はついていたからだ。……ハァ…。
俺らが教室に入って十分もすると、ぞろぞろと人が帰ってきた。
会話の内容はほとんどが転校生についての内容みたいだ。愛奈と優依か話しているところに女子の多くは集まって、どんな姿だったとかそういった事を報告している。
別に興味もない話だったので、スマホのゲームをやめて睡眠を取ることにした。
今日の金曜日。しかもゲームのイベントの日と重なっている。ので、寝なくてはならない。
俺は机に突っ伏して寝ることにした。
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