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その後、少し寝て起きるとアレンが居て

ゲイルを呼んでくれた。


お腹は空いて居ないか、と聞かれた瞬間に盛大にお腹が鳴ってしまい羞恥心で死ぬかと思った。

死んだばっかりなんだけど…



良い返事だ、とパンをクタクタに煮たパンがゆを私に食べさせてくれようとするので


更に焦り、身体はまだ痛いが自分で食べる事は譲らなかった。




推しからのあーんはハードル高過ぎます。


赤くなり過ぎてその内トマトになるかもしれない。


しかもそれを無自覚でされたら申し訳なさ感が凄い!

それはもう全世界を敵に回す程の行為です、はい。

拒否させて頂きます、丁重に。




「食欲は大丈夫そうだな。

明日からは普通のご飯でいけるか?

疲れているだろうから、これからの色々は明日話し合うとしよう」



ゲイルは表情を余り変えずに段取り良く考えてくれた。

正直、まだ混乱している事と沢山の事を詰め込まれたせいで

少し熱が有る気がするので有難くそうさせて貰う事にした。



ゲイルは私がご飯を食べ終えると浄化魔法を掛けてくれた。

風呂は有るが今は動けないから、それと女性用の着替えが無いので浄化魔法ですまない…と言われたが

自分に魔法をかけて貰えるなんてラッキー!くらいに思っていた私は、その心遣いがとても嬉しかった。




ゲイルとアレンが部屋を出て、私は部屋に1人になる。





改めて今日の出来事を振り返っていた。


ゲイルは本当に優しい。


精霊は魔力量が有り素質のある人間にしか姿を表さず、しかも高位となると気に入った心の綺麗な人間にしか見えないはずだ。

自分は転移による女神様チートが多少有るだろうが、ゲイルはきっと本当に心が綺麗なんだろう。




漫画のゲイルに恋をしていて

現実にゲイルが存在している世界で

本物のゲイルと会話をしている







正直言って、あんな素敵な人

好きにならない方がおかしい。


まだ会ってから1日も経っていないが、元々の片想い歴は長い。




私はまたゲイルに恋をしたのだ。


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