第二十四話 再び、精霊降臨の儀式

◇リジェ

――春を司る大精霊よ


我、リジェ・ロシリアの名に

おいて請い願う


我が呼びかけに応え顕現せよ!


◇カイ

!?


◇リオン

ミャウ!


◇アリア

うわぁ!

かわいい!!


◇リジェ

まあ……

これは

とっても珍しいことです……


◇カイ

こ、これは――!!


◇リジェ

高位の精霊獣――

『リオン』です!


◇ノア

精霊獣……リオン――


◇クロナ

す、すごい……!


◇リジェ

通常、精霊は船に宿り、

普段はその姿を見せません。

ですが――


精霊獣リオンは

幼体の姿で皆さんと共に

いることを選んだようです……


◇リオン

ミャウ~!


◇クロナ

か、かわいいけど……

大丈夫なの……?


◇リジェ

わたくしたちに見えている姿は

現界した時の仮の姿です


その力は、

紛れもない高位精霊のそれです


◇リオン

ミャウミャウ!


◇アリア

あはっ!

リオンさん

これからよろしくね!


◇リオン

ミャァウ!


◇クロナ

今度は消えちゃったよ!?


◇リジェ

アリアさんを

気に入ったようですね


姿は見えなくとも、

確かに皆さんにその力――


精霊の加護は宿っています

そのうちまた姿を

見せてくれますよ


◇カイ

そうか、それならいいんだが


◇クロナ

でも、これも私たちの

グランドハンターへの

一歩だよね!


◇カイ

あ、ああ……


◇ノア

なんだ、嬉しくないのか?


◇カイ

いや、あまりのことに……

ビックリして


◇クロナ

もうっ、カイったら、

しっかりしてよね?


◇アリア

リジェさん!

ありがとう!


◇リジェ

何をおっしゃいます

お礼を言うのは

わたくしの方ですわ


『満開の島・ロシリア』を

救ってくださって

ありがとうございました


やはり――

カイさんが……


◇カイ


◇リジェ

いえっ!

なんでも……


……あっ

そうだ!


島を救ってくださった皆さんに

宴の席をご用意いたします!


ぜひ、これからわたくしの家に

いらしてください!


◇カイ

本当か!?


◇クロナ

ごちそう!?


◇ノア

精霊の加護までくれたのに

なんだか申し訳ないな


◇リジェ

いいえ、皆さんには

感謝してもしきれないほどの

大きなご恩ができました


遠慮なさらないでください


◇アリア

ありがとうございます

リジェさん!


◇カイ

じゃあ、

お言葉に甘えてさせてもらうよ!



To Be Continued……

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