第3話 平凡なる中二病の日常
朝8時 まだ若干寝ていたい時間
しかし 悲しきかな学生は登校の時間だ
まだ涼しい時間のはずが少し熱い
あと少しで夏だろう
いつもの道を歩いている二人の男子学生
黒髪にだるそうな目 学校に行きたくないと顔に書いてありそうなでなんだかんだでまじめに学校に行く 少年 黒鉄哲人
優しそうなやわらかい目つきをしている 髪は少し長め 見た目よりも少し幼く見えてしまう 木村修二
そんな正反対のような少年たちの共通点は
「おい 修二昨日の ジ○ジ○みたか?」
「おうみたみた まさかあんな展開を迎えるとはな」
そうア・ニ・メ・である
そしてアニメを見すぎると
「はあー 俺の愛しのあの子は今日も元気だろうか 残念ながら俺にはそれが確認できない なぜなら 彼女はこの世界いないからな」
「なぁ 修二よこの気持ちがわかってくれるか まぁ彼女いたことないし無理か!俺もいたことないけど」
そう黒鉄哲人は中二病である
木村修二も黒鉄哲人同様の中二病ではないが かなりのアニメオタクである
しかしながら修二は哲人と比べると現実主義者リアリストらしい
「なぁーテツよ朝から中二病の話もいいが現実の話をしないかね
そうそうおまえ 彩華ちゃん とはどうなったんだよ」
実に男子高校生らしい話題だ
しかしそれに抵抗を覚えるのがこの病
「おい おれは 中二病ではなく真面目に話しているのだが どうとは?」
しかし相手は気心知れた友人
この世界にいない女の子から話題を変える
「聞いたぞこの前ショッピングモールで二人きりで居たらしいじゃん
なんだ こんなこといいながら
付き合っているのか?実はその中二病は仮面か カモフラージュか」
狭い町だ 遊ぶところも買い物をするところも大して多くない どうやらクラスメイトの誰かに見られていたらしい
「それは彩華に荷物もちをやらされただけであって断じてやましいことは ないといわせてもらおう」
ニヤニヤしながら聞いてくる友人に断言する
「ほぉー なら俺が宮崎さんに告白してもなんの問題もないだな」
そんな感じで男子高校生らしく青春を送ろうとする修二少年 しかしながら・・・
「修二」
「おん?」
「それ 何回目だ?」
「・・・50回目かな」
悲しきかな 彼も画面のなかのヒロインならいくらでも愛を叫べるが 現実リアルのヒロインは難しいのだ
「修二 俺はいったよな応援しているとお好きにどうぞと 俺がいえた道理ではないが修二は以外と へタ「それ以上は いわないでくれ」 分かった 分かった」
宮崎彩華 幼いころから家族ぐるみでの付き合いがある 哲人の両親が急死した時もだいぶお世話になった
修二とは小学生からだが彩華とはそれ以上
いわゆる 幼馴染で美人だ
お世辞抜きで可愛いだろう
しかし おれにはフィルがいるのだ
修二と彩華 本当にお似合いだと思う
だが残念ながら 彩華は修二に興味がなさそうだし修二は ヘタレだし・・・勇気をだせ修二
すると修二がこちらを真剣な瞳で眺めてくる
そして問う
「なぁ テツ お前は本当にそれでいいのか」
「? 何が?」
「お前の話何度も聞いてるけど異世界の女の子で一日遊んで 再開の約束してるってことだろう あと一目惚れだな 万が一お前の話が的を射ているとして再会なんかできるのか?」
とても真剣な眼差しで問いかけてくる
うれしいことに我が友 修二はこの話を真剣に考えてくれる誰が聞いても拗らせた中二病もち高校生の妄想話にしかきこえなであろうこの話を
「それは「てっちゃん~ 木村君」おっ彩華」
ストレートの黒髪に少しけだるそうな笑顔に若干の垂れ目 身長は150センチより少し低いくらい その雰囲気から守りたくなる 庇護欲をそそるお淑やかな雰囲気の少女
それが 宮崎彩華 である
「てっちゃん おはよ~ 木村君も おはよ~
も~ なんで先に学校いっちゃうかな~ こんな可愛い幼馴染がいながら~」
抗議の声を上げるが怒っているようには聞こえない
「彩華がいると修二とあまり話せないからな」
そして 修二のほうを見ると
「木村君私のてっちゃん取らないでね 」
こんなことを 笑顔でしかも 欠片も笑っていない目でいうとは
しかし怒っていることが伝わる
「やっぱり彩華は変わってるな」
「むぅー 朝からひどくない~」
頬をハムスターのように膨らませながら言ってくる しかし全然怒ってない
うーむ可愛いな膨らんだ頬をつつきたくなる
そして指を伸ばし膨らんだ頬をつつこうとしたが・・・
なんだか 多大なる怨念を含んだ 声が聞こえる
「リア充滅べ リア充滅べ リア充滅べ リア充滅べ バル〇 バル〇 バ〇ス バル〇」
なるほど それは友人が滅びの呪文を唱えていたからか
「うぉっ! やばい修二がダークサイドに 修二 戻ってこい堕ちるな」
親友が暗黒面ダークサイドに行きそうである
急いで連れ戻そうとする
「木村君は~ そのまま~ 堕ちちゃえ~」
その親友の堕天を後押しする 幼馴染
「彩華も なにいってるの!」
「はっ! 俺は なにを・・・ 」
帰ってきた親友
「戻ってきたか 修二! 」
「ああそうだ 俺は目の前でイチャつく光景を みせつけられて 暗黒面に」
「そうだ!しかしお前は戻ってきたぞ!」
「チクショー 非モテの前でイチャツキやがって滅ぼしてくれるわ!」
「うおっおいっ!あぶねぇ! 」
修二が全力でカバン振り回してきたまだ暗黒面からぬけ出せていないか
こんなときは取るべき方法は 一つ
「逃げる!」
「おいっ まてっ 中二病詐欺野郎!」
そんなこんなで黒鉄哲人が先に学校にいき取り残された 幼馴染と暗黒面から帰ってきた親友は幼馴染の少女に問う
「宮崎さんはテツのいうこと信じてるの?」
「はぁ~ 全く~ 何を~ 聞かれると 思ったら~
当たり前じゃん~ 本当だよ~ てっちゃんの話は~」
「なんで信じられるの?」
「ヒ ミ ツ」
そして黒鉄哲人の話が本当であると証明するように その日哲人らが通う県立山陽高校二年B組24名は 突如として消えた
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