第九章十五節 待機
翌朝。
シュランメルトは隣で眠っているシャインハイルの頭を撫でてから、服を着た。
「先に行っているぞ、シャインハイル。貴女も目覚め次第、服を着るんだ」
それだけ告げて、部屋を後にした。
*
(いよいよ今日か……。グロスレーベに、集めた兵の確認だな)
シュランメルトは迷わず、玉座の間へと足を踏み入れる。
「グロスレーベ、いるな? リラの奪還作戦は今日だが、兵の準備度合いを聞いておきたい」
「問題ありません。全ての将兵が、ガルストへと向かっております」
「ならば言う事は無いな。全ての準備は整った。あとは何があってもリラを奪還し、そしてタケル達を無事に地上に送り返すだけだ!」
「まさしく。私はこのベルリール城より、
グロスレーベの返答を満足気に聞いたシュランメルトは、「さて」と区切った。
「
「かしこまりました、
用事を済ませたシュランメルトは、今度こそ玉座の間を離れたのであった。
*
「あっ、シュランメルトさん!」
食堂へ朝食をとりに直行している最中、タケル達と合流する。
「おはようございます。朝、早いんですね」
「ああ、習慣でな。それよりも、朝食が済んだら話しておきたい事がある。今夜決行する、リラ救出の件だ」
「分かりました」
四人は気を引き締めながら、食堂へ向かったのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます