第八章十六節 異形
向かってくる4台の
どういう事か1台が動きを止め、それを庇うように3台が展開した。
メイスを構える
「このトロさ……無人機だってのかい? そうだとしたら、珍しいもんだねぇ!」
だが、ある程度の手間を要するため、通常は多用されない。多用するとしたら、人命を優先する組織などだ。
ともあれ、ノートレイアは叫びながら、
並の
「遅いよ!」
さらにノートレイアは、構えた盾も剣のごとく扱う。
剣と同等の――正確には
2台目の
「おっと」
その直後、メイスが振るわれる。が、一瞬早く
メイスという武器は、重量からなる打撃でダメージを与えるものだ。当たれば致命傷になり得るが、外せば概して隙は大きい。カバーする立ち回りはあるものの、それを無人機が有しているかどうかは別問題である。
「そらっ!」
盾による斬撃を受け、3台目の無人機の
「さて、最後に残ったのはお前だけだよ。見ての通り、連れはこのザマ。逃げるなら今なんだけどねぇ?」
「……」
応答はない。
敵意と受け取ったノートレイアは、愛機を疾走させた。
「はぁっ!」
圧倒的な膂力で振るわれる剣の前に、しかし最後の
だが、その程度で
「チッ、浅いか……!」
ノートレイアの感じた手ごたえは、予想外であった。
先ほどまでの無人機達と違い、人が乗っている機敏な動きだ。
(けど、それにしても反応が早すぎる。さっきのバケモノと何か関係があるのかい……?)
ノートレイアが思考を巡らせると同時に、
そうして、操縦席の内部があらわになった。
「おんや、ご尊顔が……何っ!? 何なんだよ、ありゃ……」
ノートレイアの瞳が、驚愕に見開かれる。
操縦席内部には、無数の管を繋がれた人間がいた。
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