デュエル、スタンバイ
「ねえ、初めてセックスした相手の写真を見せ合おうよ」
「突然どうした」
水曜日、22時30分。
路面電車がせわしなく通る賑わった大通りから1本はいった
落ち着いたカフェ兼バーで、わたしと友人のモナ、アヤ、ネラ、エイミー。
18時過ぎから飲みはじめたわたし達は、22時を過ぎるころには3杯目のウォッカのショットを終え、チェイサー代わりの冷えたビールも4杯目に達していた。
すっかりいい感じに酔いが回り、いつも通りモナとネラが政治について白熱した議論を繰り広げていた頃合いだった。
「ねえ、初めてセックスした相手をこれからフェイスブックで探して見せ合おうよ」
トイレから帰ってきた妙にスッキリした顔のアヤが突然提案する。
完 全 に 酔 っ 払 い だ 。
「突然どうした」とわたし。
「で、見せ合ってどうすんの」とモナ。
「1番ホットな男とヤった人が次の全員分のショットおごるのはどう」とネラ。
「その話、乗った!」とエイミーが事実上の開会宣言する。
デュエル、スタンバイ
フェイスブックとにらめっこの10分が過ぎ、全員の準備が整う。
「いっせーので見せる?」とモナがいうと
「はい!5、4、3、2…」とエイミーがカウントダウンを始める。
「「「「「3、2、1…」」」」」
結果からいうと、全員が全員はちゃめちゃにホットな人とヤっていて全然ゲームにもならなかった。みんなそれぞれの彼との良い思い出がたくさんで、あれが良かったこれが最高だったなんて話なんかしたりして。お互いの元彼を褒めあってお酒に飲まれて夜が更けていった。そんな肝臓にはサイテーで優しい日のおはなし。
end.
…
(読んでいただきありがとうございます。元彼見せ合いっこゲームが時に荒れますのであまりおすすめ致しません。なお、お酒は18歳、20歳もしくは21歳からですよ!(国によって年齢が異なりますからね)みなさま飲み過ぎにはくれぐれもご注意くださいませ。寧花)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます