第8章 世界樹決戦編

第112話 凄まじいチートです!

 これで一先ず、ディベルの事は問題ないでしょう。

 リーヴ商会、もといナイトメアをフルに活用すれば、魔教団の情報もそれなりに集まるハズです。


 なんと言っても、ナイトメアとこの世界にある組織とでは質が違いすぎます。

 戦力面は……ハッキリとは分かりませんが、物資面では、まるで話になりません。


 科学が発達していないこの世界で、地球水準の物資を要求する事態が間違っていますけどね。

 何たって、監視衛星すら飛ばしていますからね……魔力を使ってはいますが、オーパーツも良いところです。


「さてと僕もすべき事を、するとしましょうか」


 八大迷宮を攻略する毎に、毎回神界に招待されるのですが。

 迷宮を攻略しないと友達に会えないって可笑しくないですか?


「そこで、僕は思いついてしまったのです!

 会う手段が無いのであれば、作れば良いのだとっ!!」


 ふっふっふ! 僕って天才ですね。

 〝等価交換〟の権能を用いれば恐らくは可能。

 そうすれば、好きな時に神界に遊びに行けると言う訳です!!


「〝等価交換・オーダーメイド〟」


 とは言え。

 本来、神しか入る事が出来ない神界に行くとなると、それなりの対価と制限が必要ですね。


「まぁ、対価の方は、魔力のゴリ押しで大丈夫でしょう。

 となると、問題は制限の方ですか……」


 制限を設定せずに、作る事も可能ですが。

 それでは、どの様な制限が発生するか全く分かりませんし。


 う〜ん、アレが丁度いいですね。

 そうすれば、恐らく今は連絡を取るのがやっとでしょうけど。


「まぁ、仕方ありませんね。

 どの道、今は友達と会う事よりも、強くなる事の方が優先です」


 《〝空間魔法・LV10〟及び〝ユニークスキル・神眼〟を統合します。

 統合された両スキルは破棄されますが、よろしいでしょうか?》


「何ですと……これは、まさかの事態ですね。

 2つのスキルを犠牲にしなければ、望む能力は作れませんし、かと言ってこの2つのスキルを失うのは……」


 《一度習得したスキルはコピーする事が可能です。

 スキル1つにつき、魔力1千万を対価に〝コピー〟を履行致しますか?》


「コピーって、僕そんなの初耳なんですけど……」


 《条件を満たした事により、権能の1つ〝コピー〟がアンロックされました》


 よく見れば、隅っこの方に地味にコピーのマークが追加されてますね。

 しかし、この事後報告、ちょっと物申したいですけど……まぁ、いいでしょう。


「では、コピーを履行します!

 はい、ポチッとな!」


 《対価のお支払いを確認……指定スキルのコピーが完了しました。

 続いて、スキルの統合を実行……〝ユニークスキル・無制限転移〟へと進化しました。

 対価のお支払いをお願いします》


「持ってけ泥棒っ!」


 《対価のお支払いを確認。

 ご利用ありがとうございました、またのご利用をお待ちしております》


 おおっ! かなりの量の魔力を持っていかれました。

 今現在の僕の魔力量が約45億、その内6割方持っていかれましたね。

 単純計算で約27億もの魔力ですか……これ、下位の神でも魔力が足りないんじゃ無いでしょうか?


「こほん、では早速……〝無制限転移〟っ!」


 現状、僕は制限を満たしていないので、転移は発生しませんが。

 このスキルの本質は転移ではありません。


 〝神眼〟の権能でもって、全ての座標を割り出し、〝空間魔法〟でもって割り出した座標空間を掌握する。


 言い換えれば、何処でも僕が行きたいと思った空間の完全掌握。

 まぁ、我ながら凄まじいチートです!

 そして、その証拠に……


「こちらルーミエル、聞こえますか〜?」


『はいはい、聞こえてますよ。

 そして、そちらの状況は把握しています』


 まぁ、ここは八大迷宮の中なので、皆んながこの場所を見ていた事は想定済みです。


『それにしても、自力で神界に繋がるとは……君は本当に規格外ですよ』


 結構頑張ったのに、何故かちょっと呆れた様に言われました。

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