白昼夢な旅〜完〜

誰も居ない何処かの一室の中で

車輪の模型がひとりでにカラカラと回り続ける


澄み渡る様な青が広がる外からは

空いた窓から部屋へと心地良い風が入っていた


風になびかれパタパタと壁の白い紙が揺れる


紙に描かれているのは黒い人の様な者の姿

手には水色のリボンを付けたクマのぬいぐるみ


全身真っ黒な“ソレ”の足元は水溜まりの様な

水色で塗りつぶされている


顔は白い3本線で笑顔の様な表情を浮かべていた

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