人魚

優雅に泳ぐ姿は煌びやかな舞の様に

艶やかな髪は美しく色褪せない


暗い深海でさえも照らす彼女は

海の宝石の如く尊い


しかし彼女は魅了されてしまったのだ

決して触れ合ってはいけない存在と


寂しそうな悲しい歌を奏でる彼女に

僕はキラキラとした装飾品を渡した


分かっていたんだ僕は

そして彼女も抗えなかったのだその気持ちに


彼女は生涯最後で最初の最愛の人とキスを交わし

泡となって消えていった


月夜が照らす岩の上で

僕は彼女の装飾品を抱きしめる


尊い彼女は此処に居たんだと

美しい歌の調べを思い吹けながら








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