業(完)〜目撃者side〜
いつもと変わらない日々が続いて
退屈ながらも楽しい毎日を過ごして行く
それが当たり前なんだと思っていた、、、
世間を騒がすニュースを見ても
自分には無関係だと、、、
騒然(そうぜん)とした現場にこれは現実なのかと
受け入れられない気持ちが湧いて来る
逃げ惑う人々の中で歩行が可笑しな人物
迫り来る人物を見つめる被害者
僕は駆け出した
横たわるもう一人の被害者
カランっと音がして
真っ赤な刃物が僕の目に映る
被害者は泣き叫び出す
僕は激しい怒りの感情のままに叫ぶ様に言った
“何故こんな事をしたんだ‼︎”
彼もまた被害者と同様に泣き崩れ
嗚咽を漏らす、そして答える
理由の分からない行き場の無い溜まりに溜まった
“不確かなモノ”をどうすれば取り除けるかと、、、
僕は答えられなかった、、、
自分は関係無いと思い過ごした日々
何を言っても正当化する為の
言い訳にしかならない“不確かな言葉”
彼の殺意もまた
明確には出来ない“不確かなモノ”
現実を受け入れられずに
現実逃避するかの様に泣き叫ぶ被害者
説明なんて出来ない、、、
出来る事じゃ無い、、、
突如として起こり得るかも知れない
非現実な不条理を
僕ら皆、気づかない知らないふりをしてきたから
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