虐め〜言葉のナイフ〜(始)

飛び交う言葉の数々が僕に突き刺さる


僕には辛い非日常なのに


“僕”という遊びのターゲットが含まれただけの

奴等にとっては普通の日常


縋(すが)る僕の“助けて”の瞳に

傍観者は目を逸らす


直接、手を出さない暴力なら許されるのか

言葉は手軽で最も簡単な恐ろしい暴力じゃないのか


やがて僕を最悪の事態に追い込む為の

尖った言葉のナイフが次々と投げ込まれる


払い除けられないナイフを僕は只々(ただただ)

ひたすら受け止めるしか無かった


僕の瞳には散らばったナイフの残骸しか映らない







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