第108話:その頃彩乃は (上)
彼からのL○NEに免じてお小言を言うのだけは止めてあげることにしたものの昨日今日とほったらかしにされたことに対しての怒りが3割、これを機にまた一つひーくんを私色に染めちゃおうが7割の状態で合流した私はワザと不機嫌なフリをして膝枕されるよう促し、そのままお互いの目と目が合うよう自分の顔を下に向けると
(菱沼と真剣な顔をして試合をしているひーくんの姿を、他の男子達と一緒に馬鹿やってるひーくんの姿を少し離れたところから見てるのもそれはそれで好きだけど……やっぱり彼女としてはこうやって間近でひーくんの色んな姿や表情を見てる方が好きかな)
という当たり前のようで初めて気づいた自分の気持ちだったり
(でもちょっと離れたところにいるからこそ見られる彼のそれがあることを考えると……う~ん、でもでもひーくんにはできるだけ私の近くにいてほしいし、できるだけ近くにいたいの‼)
という女心全開の面倒くさい我が儘を心の中でとはいえ言ってみたり。
その他にも今回の件を通し、そしてまだ数分しか経っていないとはいえ再びこうして二人っきりでいられる時間を過ごすことで様々な気持ちや我が儘が溢れ出してきたとともに、兎に角今はこの二日間ずっと我慢していた気持ちをひーくんにぶつけたくて仕方のない私はそっと自分の手を彼の両頬へと移動させ
(………………)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます