第3話 本屋で他人と手が重なる事は有り得ない

今日は、参考書を探しに街の本屋へ来た。

私は基本的に勉強が嫌いではない。

好きと言っても過言ではない。


勉強が出来るという事は、勉強を誰かに教える事が出来る。同時に勉強を教えようとするガリ勉君を淘汰出来る。


好きな人が出来た時に1つ武器となるんだから、これは嫌いと言っていられない。

それに勉強が出来るポイントは肉体的関係に通ずるモノがある。


私の考えであるけれど、勉強が出来ないヤツの肉体的関係など愚の骨頂だ!

猿の交尾!

自分勝手の他力本願!

敬う事をせずに、思考停止し、雰囲気もお互いの呼吸すらも無視する様なヤツだ!


要約すると、頭の悪いヤツ程を淡白な肉体的関係をする!


うんうん。

異論は認めない。


さて、頭の中で白熱したけれど、目的は参考書だ。専属の家庭教師も居るけど、やはり参考書は勉強に不可欠だと思う。無ければ、ネットとか色々あるんだろうけど、やはり紙の偉大さは、何世紀経過しようが偉大だ。

何より本屋さんっていうのが、そこはかとなくエロい!


静謐とした空間。

呼吸すらも意識して、小さくする。お宝探しの様なドキドキ。本の棚に囲まれた通路。人とすれ違う時の生じる生々しい恥ずかしさ。別に如何わしい本を持っていなくても、プライバシーを覗かれている背徳感。


何より、青木まりこ現象がとてもヤバい。何故、突発的な便意が襲うのか分からないけど、この現象は反則だ。

萎えだ。


だけど、尿意に耐えながらの本探し。セクシー過ぎる。

尿意に耐える私を見たメンズは、多分、股間が反応しているに違いない。想像するだけで、ヤバい。

語彙力を失った猿並みにヤバい。


ダメダメ。


もう本を探そう。

想像だけで、ヤバい事になる。


参考書、参考書っと。

参考書の棚に向かうと、やはり私と同い年くらいのメンズが居た。メガネをして、陰キャっぽい。


どうする?

どうする?

私を見た瞬間に恋しちゃう? 落っこちて行っちゃう?

まぁ〜私はいつのも事だから、良いんだけど。

彼を失恋させるのは、ホントに申し訳ないんだけど。


参考書の棚に、足を踏み入れた。

狭い通路で、肌と肌が当たってしまう距離感。鈍感そうな彼も気付いたね。私という女神の存在に。

どうする?

あ〜もう赤いよ? ホッペが赤い。りんごみたいに赤い。

仕方ない。

そんなに純粋だったら、ここから退散して上げる。

夢を見たと思って諦めさせるのが、私の責任。


大いなる美に大いなる責任が伴う。

さてさて、私は、肉体的関係の参考書を探しましょうっと。


続く

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