走れメロン! 〜恥ずかしさを超えて〜
火雪
第1章 〜 瞳楽編 〜
第1話 告白は嵐の様に
私の名前は
友達たちはメロンと呼ぶ。名前の漢字が堅物感を否応無くアピールしているのでメロンと呼ばれると嬉しい。
けれど、メロンという響きの軽薄さで、告白してくる輩が異常に多い。
お〜い。
ちゃんと見ろ。本当の名前は瞳楽で堅いよ?
軟派な女じゃないのよ? 私。
よくよく、考えればメロンなんて軽い女っぽい名前だ。泡風呂で男性の上を転がって、快楽を与える嬢っぽい。
ん? もしかして、私に告白をやらかそうとする男はそれ目的か?
う〜ん。でもなぁ。
私、パッと見は真面目で胸が単に大きくて、スカートが短く、目鼻立ちもはっきりしてて、肌の毎日念入りに手入れして、時々、エステを月に2回を通って………あ! あと、かなりいい匂いだわ私。
天然の色白で透き通る肌で血管が透けて見える。メンヘラっぽいとかも言われる。
ムフフの雰囲気は………うん。一杯あるわ。
私自身も処女だけど、ムフフな事は、勉強より興味津々だわ。裸でムフフな事も男視線で糞調べてるから、男性誘惑フェロモン出まくりだわ。
つまり私に告白する男は、体目的!
結論、私が肉体的に魅力的だから惹き付けているって事!?
あ〜嫌だわ〜それ。
基本的、付き合うなら真面目でカッコよくて、家が金持ちで、次男で………考えが、婚活ババァに類似してて吐きそう。
いや少し吐いたわ。
まぁ理想はやっぱり真面目が良い。
んで童貞が良いなぁ。
私の無駄に膨らんだ胸元、股間とかを交互に見て、引く奴は論外だわ。論外を通り越して、死刑だわ。
私が直々にボコボコにしてやんよ。
「という事でごめんなさい」
「え? まだ何も言っていないんだけど」
私は綺麗に頭を下げる。自分の膝にオデコが付きそうな位、頭を下げた。
身体柔らかいと謝罪も1段階レベル上がるわ〜。
そして今度は綺麗な笑顔向ける。
「木村君はお友達で居たいの」
「でも君と付き合いたい。好きなんだ」
「お友達から始めましょう。私、自分から好きにならないと付き合えないし」
「でも………」
ニキビ面でまだ粘るのね。コイツ。
もう諦めろよ。
ってか後ろにも男並んでるから、また振らないといけないから、早く散って欲しい。
もうあなたの恋は散ったんだし。
「でもも。ヘチマも。キュウリも。ほうれん草も。無いの。肉体的関係の事を考えている人は苦手で」
私は年中だけど。
「分かった」
ニキビ面君は肩を落とし、帰って行った。
ふっ。雑魚ね。
さてさて、あと何人振れば良いのかなぁ〜。
早くタピオカ啜りたい。
続く。
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