第13話蹴り

グラウンドという檻の中で球蹴りの授業を雫は受けている。狂は、鉄棒が無い事に腹を立ててふて腐れている。


完全にアウェイな雰囲気を感じるのは自由にサッカー、バスケット、ハンドボールと学期ごとに希望が出せるからだ。雫のクラスメートは球蹴りを熱い時期にはしたくないらしい。パスすら誰もくれない。これなら公園で狂と鉄棒している方がマシだと雫は暗くて居心地の悪い気分がした。


審判をしている体育教師は雫にパスをもらいに行けと指示を出す。そう命令されるとなお更パスをもらいに行きたくなくなる。大人は子供が放って欲しい時には絶対的な確率で放って置いてはくれないものだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る