雨の唄

栗花落いろは

一日目

小夜時雨

2/4


雨が降っていました。

冷たい雨でした。

体が凍りつくようでした。

だれかに声をかけられました。あの人はだれだろう。やさしい声だった。

だけどあんな所に人がいるなんて。

見つかったらあの人が殺されてしまうかもしれない。

もうあの道には行けません。

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