第19語 高市皇子

生没年:654?〜696

天武天皇の長子(母は宗形ムナカタ徳善娘尼子娘)

長屋王の父


 古代史上最大の内乱 壬申の乱(672年)において活躍。天武の次代 持統朝において、太政大臣の要職にあった。

 その薨去後、皇位継承問題が持ち上がり、持統天皇の孫 軽皇子が立太子。その後、即位した(文武天皇)。

 正確に言えば、高市皇子の死亡記事は正史にはなく、後皇子尊のちのみこのみこと薨去の記事を後世の人々が高市皇子の死亡記事だと判断した。


 平安時代後期の歴史物語『大鏡』には、

「太政大臣になり給ひぬる人は、失せ給ひて後、かならず諡号いみなと申すものあり。しかれども、大友皇子やがて帝になり給ふ。高市皇子の御諡号おぼつかなし。」

という不思議な記録があり、即位説もある。

子の長屋王は、"長屋親王"と呼ばれていたことが1988年に発掘された木簡から分かっている。

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