一度目の時間跳躍

20XX年、初頭。私は、「タイムマシン」を完成させることができました。すぐさま、私が行ったのはその材料の確保と独占です。そして、誰にも分らないように「タイムマシン」の存在は隠し、「情報シンパシー装置」開発で影響力を得ました。私自身には影響がないように制御した状態で。


世の中は大きく変わりました。だれでも、ひとの言葉を介さずに、「イメージ」を伝えることができるのです。最初は、国際会議などの重要な場でしか使われることはありませんでしたが、当然、「言葉」をなくした人間の「発話」能力はなくなりました。


ここで私は一回目の時間跳躍を経験しました。

電子媒体はバグによって情報伝達に不具合が起きましたが、かろうじて、石や紙媒体は時代を超えても残っていたことから将来の状況を知ることができました。すぐさま「情報シンパシー装置」はお蔵入りになりました。

ですが、「情報シンパシー装置」でえられた世界各国の発明家のアイディアを盗めたのは非常に有用だったなと思っています。

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