SSR VR夢想迷宮 その2
VRのゲームを題材にした小説には、ゲームとしてログインした先が異世界だった、というものがあったりする。
現実と錯覚するほどのリアリティを作り出す最も簡単な方法は現実でやること、と言ってしまうかのように、VRを実現するよりも遥かに強烈な超技術を持ち出してくる。
異世界に干渉し、一方的に影響力を持ち、しかも世界そのものをおもちゃにしてしまう。
今回は、世界を作る話だ。
機神は、その内側に膨大な演算能力を抱いている。
この演算能力は地球上に存在するすべての分子の運動を計算し、しかもそれをした上でかなり演算力が余る。
つまりは……演算だけでその内側に世界を作り出してしまう事ができるということだ。
ぶっちゃけ膨大すぎて持て余している。
いきなりこんな話をしだしたのはこう……まああのVRゲームサーバーが原因だ。
あのサーバー、しれっと機神の演算能力に匹敵する力がある。
つまり……地球上、おそらくは太陽系内までのすべての分子の動きを計算してしまえる演算能力があるっぽいのだ。
もっとも、それに特化した演算機構が使われているから、という理由はある。
文字通りあらゆる物質の動作とその特性を計算し、その動きを実現してみせるやばめの演算装置が積まれていて、しかもそれが複数個入っているのだ。
多分一つでも地球に与えたらあらゆる病気が過去のものになったり、理想の金属をあっさり作り出せるぐらいヤバい。
しかもその演算能力がゲーム運営のためだけに使われているのがヤバい。
なんでこんなもん積んでんだ、ともなる。
まあ、サーバー内に異世界を構築するためなんですけどね!
まじでやめてほしい。
哲学で言うところのシミュレーション仮説をマジで実現できるサーバーとかそれだけで持て余す。
そこまでして実現されている
ある日突然、都市の中心に巨大な大木が出現し、そこからモンスターが溢れ出し、社会はそれに耐えきれず崩壊。
人々は廃墟を中心にまとまり……モンスターハンターと呼ばれる職業の人たちがモンスターと戦って資源を得る、という
プレイヤーはモンスターハンターに……というわけでもなく、才能の卵から才能を与えられた人、でしか無い。
そう、あのガチャから出てきたアレである。
このゲームの物……というより、出現したときにあの卵をゲーム要素として取り込んだようなのだ。
なので、街中で一般人として生活するプレイも可能だ。
MMOでいうところの生産職みたいなもんだな。
もっとも、大木の内側にあるダンジョンでパンツァーとか言う3~4メートルぐらいのロボットを見つけてそれに乗って戦うのがメイン要素かな?
まあ乗らないでもモンスターを殴って倒せる
すべての分子を計算して動かしている関係上、そのパンツァー、現実世界で作れるのが問題なんだよなぁ。
物理学的・魔法学的な機械でしか無いので、現実で普通に生産してしまえる。
ちょっと……というかかなり進んだ未来がうっかり滅んだ世界観なので、ビームソードとか
後日。調査団が魔力を電力に変換する装置を作っていた。
調査団の中にいた、魔法に長けた人がプレイヤーになっていて、しかもパンツァーの修理をしている中で見つけ出した代物だった。
魔力を動力に変換するパンツァーの機構を転用し、発電機を回す手法である。
あーもう!
いきなりゲーム内の物の構造が現実でも動くことがバレてるじゃねーか!
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