R 教室の机
教室の机。一度に大量に購入されるために見た目がほぼ同じものが大量に存在するものである。
多くの場合、使用する児童の成長に合わせて高さが変えられるようにネジ止めで足が固定されいている。
また、大きさの都合の良さから、一般でも購入する人がいるそうだ。
今回はその教室の机が出てきた話だ。
電車の整備は進んでいる。
構造上地下鉄に似たあの自動改札内の電車は、どんなに複数で複雑な配置をしようと直線にその駅を配置する。
それに駅を増やせば増やすほど駅と駅の間隔が短くなるのだ。
終着駅までの時間、距離が固定の作りのようである。
自動改札を宇宙エレベーターの各所と各ステーションに配置することで霧星側宇宙エレベーターwith世界樹をわずか2時間で移動できるようになったのだ。
最も高い地点にある高軌道ステーションまでその時間で行けるようになったのだからかなりの時間短縮である。
世界樹の枝に広がる小世界にも駅を配置してあるので移動の手間もない。
いやあ、めちゃくちゃだな!
時速36000キロである。
えーと、ざっくりマッハ30?
電車の出す速度じゃねえな。
しかも途中で寄り道してるからもっと速い。
超技術すぎて他人にお見せできない代物である。
まあ、機神はもう完全に解析済みで別バージョンまで作り上げているっぽいんだが。
地球に存在する素材と加工技術だけで作れるダウンスケール版まで設計済みだという。
マジか……。
将来的に世界中をワープ列車が走り回る未来を予見して、それを見なかったことにしつつ。
今日の分のガチャを回すことにする。
R・教室の机
出現したのは小学校の教室によくある机だった。
天板が木で出来てていて、フレームが金属製のものだ。
大概一緒に扱われる椅子はついていない。
で……、教室の机。
机だけ出されても微妙に困るな。
天板がしっかりしていることぐらいしかわからない。
高さが変わるとか……、ネジが固すぎて動かない。
教室の机のネジって固すぎて開かないのはまあ普通だが。
うーむわからん。
全然わからん。
引き出し部分に手を突っ込んでみたり、とりあえずなにかを入れてみたり、逆さまにしてみたり、コップを乗せてみたり。
いろいろ試してみたがうんともすんとも。
実はなにもない机……だとか……?
その可能性はある……のか……?
わからねえ。
さっぱりわからねえ。
ものが頑丈だということしかわからねえ。
よくわからないまま、体重をかけたその時だ。
机が、わずかに地面にめり込んだ。
床がきしんで凹んだ、ではない。
一瞬、沼に沈み込むように地面にめり込んだのだ。
それと同時に、明らかにどこから発生したのかわからない力が机に掛かった。
私はその力に弾き飛ばされ、それによって押さえつける力が無くなったせいで机が空へと飛び上がったのだ。
明らかに重心が中心にある不自然な吹っ飛び方をしている机。
いや……まさか……もしかして……。
ハヴォック的な……?
後日。兄が机の上にコップを置くだけで振動する角度を見つけた。
わずかに傾けたコップを角から机の上に下ろすことで、不自然にカタカタカタカタと揺れ続けるポイントを見つけ出したのだ。
全く意味がわからない。
この机がゲーム的な物理演算法則に支配されていて、うっかり地面にめり込むなどの現象を引き起こすことはわかっていたのだが。
こういう、意味のわからないことをするのはまあ兄のサガだが。
コップを振動させて何が面白いんだ。
そう思っていたらコップの下にコインを挟んで圧力を掛けることで、コインをものすごい速度で飛ばして遊び始めた。
撃つたびに木材に突き刺さっている。
変なことしてすぐ危険を引き出すのもうなんなの……?
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