第40話 沢山の最高なる本たち

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エリクサ:この世界で何でも治してしまうとされる最強の薬草、エルフ族など限られた種族しか育て方を知らない


飛翔マント:空を飛ぶ事が出来るが、この世界では一軒家の屋上から地面に着地する程度の飛翔、それでもマニアは多い


召喚魔法の書:召喚魔法を覚えることが出来る。ステップは10まであり1つ達成するごとに召喚魔法を覚えていく


属性魔法の書:属性魔法を覚えることが出来る、火、水、雷、土、氷、風などすべての属性を学ぶことができる。ステップは10まである


付与魔法の書:付与魔法を覚えることが出来る。ステップ10まである。


剣術、槍術、弓道、斧術、杖術の秘儀書:名前の通り剣術であれば、剣術を学ぶ事ができる。ステップは5とされている。1ステップで素人、3ステップで常人、5ステップで超人とされている。


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 メイル姫とマカ姫は口をぱくぱくさせていた。


 マカ姫が驚いたニワトリのように反応する。


「交易商の人はバカなのか、伝説の飛翔のマントにエリクサだって、しかも50個も? さらに貴重な魔法書と秘儀書まで? どうしたんだ交易商の人たち」


 すると裏方に徹していたのであろう、沢山の交易商の男性と女性が表れる。

 そして全員が頭を下げるのだ。


「マカ姫さま落ち着いてくださいまし、まず、それだけヒロスケ殿が持ってきたものが大変貴重なものなのです。エルフの王国が自然の国だということはわかりますね?」

「おう」

「そのためにこのような品質まで研究して木々をばっさばっさ伐る訳にはいかないのです。だからと言ってヒロスケ殿の世界の木々をばっさばっさ伐っていい訳ではないです。ですが、少ないコストで作っていただけるなら、これを交易の対象にしたいのです。わかりますか? エルフは魔法と弓の民です。そしてこのメモ帳があれば、わざわざ大がかりな呪文を発動する時に地面に書かなくてもメモで持参できるのですよおおおおお」


「わ、わかったから落ち着け、みんなも仕事に戻れ、うちが浅はかであった。ただしヒロスケ殿、うちはそなたに付いていく事を再び誓おう、なぜなら、お主と一緒にいれば、貴重な魔法書と秘儀書を読む事が出来るからだ、ぐぬふふふふ」


 マカ姫は非常に怖い笑い方をしていたので僕の後ろにはメイル姫がやってきていた。


「ではテレポート設置式をここに設置していただけるという話でしたね」

「もちろんです」


「この隅がいいでしょう、この通路だと混む時がありますので」

「了解しました」


 僕達はテレポート設置式の設置を終えると、交易商に挨拶を終え、外に出る事とした。


「次はその他の種族の国に行きたいのだが、どうやって行けばいいのか? マカ姫とメイル姫は知らないか?」

「うむ、うちはよく遊びに行ったことがある。あそこにはウルフ族とヴァンパイア族と魚人族がいるなぁ」

「確か、山の向こうにあるって、山の向こうに行く為には洞窟を通るしかなくて、彼らのお陰で、トロ―ルという侵略者から守られているの、ディン王国の人々は彼らに感謝すべき、それはエルフもドワーフも同じだけどね」



 メイル姫がとても為になるようなことを話している。

 そういえば山の向こうからはトロールが襲ってくると聞いた事がある。

 

「改めて問いかける。君達は僕についてくる気があるのかい?」


「もちろんだ。うちが想うという事はとても大事なことだ」

「わたくしだって頑張るのです。頑張って頑張って行くのです」

「わしも賛成」

「わしも賛成」

「ぐるごん」


 今まで僕の肩の上で爆睡していたドラゴンのドルゴンが口から小さい炎の塊を吐き出した。


「ごめんごめん、ドルゴンは僕の相棒だったな」

「ぐるるるるう、それは当たり前だ」



 その場の全員が唖然と口を開いている。

 次の瞬間だった。

 それは唐突に訪れた。

 ドルゴンの体が光に包まれて、沢山の鱗がぱきぱきと音を鳴らして、

 鱗が地面に落ちると、エメラルドの炎をあげて、鱗が消滅していく、エメラルドの炎が燃え盛り、エルフ達は何事かと覗きにやってくる。


 僕達はパニックになりつつあったけどマカ姫だけは違っていた。


「言葉を発したつまり進化だ」

「進化って別な形になるのか?」


「そうだな、考え方もお主で言う所の青年レベルになるという事だ、ドラゴンの成長は早く、大人になってからが遅いらしい」


「なるほどなぁ」

「納得している場合? がんばれって言ってあげなきゃ」


 メイル姫がそういうのでドワーフが言うのだから間違いないとか思ったり。


「がんばれドルゴン」

「ぐるぉおおおおおおおお」


 光が爆発した。

 そこには僕より2倍はでかいであろうドラゴンが悠然とこちらを見て佇んでいた。


 エメラルドの鱗が立派に森の暗闇で不気味に光る。


「こんにちはヒロスケ、今日からよろしく」

「お前話せるようになったんだな」


「そうだよ、僕は、ドルゴン、君が名付けてくれた。君が自己主張するとき(僕)と言うから真似させてもらいたい、ダメなら変えるよ」

「そん事はない、今日からこのへんてこりんメンバーの一員だ」


「へんてこりんて」

「そりゃないわよ」

「わしは?」

「わしも?」


 エメラルドドラゴンは青年期に突入した。

 大きさは4メートルくらい、僕たちは次の国を目指す為、僕はフェイブマックスXにまたがり、最後の国用の交易の品でリサイクルショップの中から異世界で使えそうなものを持ってきている。


 それがウルフ族とヴァンパイア族と魚人族の為にはるかはわからないが。


 空を楽しそうに飛んでいるのがドルゴンであり、

 サイノスターの荷車に乗っているのが、マカ姫とメイル姫とベピィーとリフィーであった。

 空は不気味に微笑んでいるように、雲がゆっくりとゆっくりと黒いオーラを出しながら迫ってきていた。


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