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「で、お前様はワシに何か用なのかい?」

「ああ、神を殺した人間に興味があるらしいんだ、我らの王がな」

「悪魔の王とは……魔王って事なのかい?」

「その通り。拒否は出来ねーからな」


 悪魔はそう言うとおばあさんに近付き、指をパチンと鳴らしました。この次の瞬間には2人は魔王の玉座の間です。そう、悪魔は転移魔法を使ったのでした。

 おばあさんを目にした魔王はニヤリと魔王っぽい笑みを浮かべます。


「ほう? お前が神を殺した人間か。見た目では分からぬものだな……」

「えっと、いや……はい……」

「じゃ、俺は帰るから。2人の時間を楽しんでくれよ」

「え? ちょ、悪魔さん?」


 そんな流れで、悪魔はすぐに消えてしまい、おばあさんは魔王と2人きりになってしまいます。気まずい空気の流れる中、魔王はおばあさんの顔をじっと見つめました。


「で、相談なのだが、聞いてくれるか?」

「え? は、はい……」


 いきなりの魔王から相談を持ちかけられ、おばあさんは固まります。魔王はさすが悪魔の王だけって物理的にも大きいものの、その体から漏れ出しているオーラ的な物も闇が深く、おばあさんはただただ圧倒されるばかり。


「なあ、おばあさん。我と手を組まぬか?」

「は、はい?」

「勿論タダでとは言わぬ。我の仲間になった暁には世界の半分をやろう」

「え、えーっ?!」


 この突然のヘッドハンティングに、おばあさんは目を丸くします。最初は冗談かと思ったおばあさんでしたが、魔王の目はマジでした。これはちゃんと返事をしなくてはいけないやつです。


 魔王の気がどのくらい長いか分かりませんが、あまり待たすと何と答えてもいい結果にはならない事でしょう。そこまで考えが回ったおばあさんは、すぐに返事を返す事にしました。



 見返りが魅力的なので話に乗る

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894283707

 こんなふざけた話には乗らない

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894283789

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