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「何を言っとるんじゃ? ワシにそんな義理はないのう」
おじいさんは一寸法師の頼みをあっさりと断りました。話を断られた一寸法師は、とても淋しい表情を浮かべます。
「そっか。まあ会ったばかりでいきなりこんな事を頼むのも急すぎたよね」
「そうじゃぞ。人間、まずは信用じゃ」
その後、おじいさんと一寸法師の共同生活は続きます。おじいさんと一寸法師は何かと気が合い、段々仲良くなっていくのでした。
2人の間に信頼関係が出来かけた頃、一寸法師は病気で倒れてしまいます。
「ああっ、こんな事ならお前さんが元気な内に話を聞いてやれば良かったわい」
「あはは、もういいんだ……。最後におじいさんに出会えて幸せだったよ……」
一寸法師はそう言うと、呆気なく亡くなってしまいました。ショックを受けたおじいさんはしばらく泣き崩れたと言います。
その後、結局おじいさんは脱獄のチャンスを得られず、残りの一生を牢屋の中で過ごす事となってしまいまいましたとさ。
(おしまい)
一寸法師を助けずに一生牢屋の中エンド ED19
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894396928
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