英雄王サティス

Kohr.435円

英雄王

将来英雄王になる男サティス。身長が高く、髪がさらさらで、顔も整ってて、目が普通より大きく。俗にいうイケメンだ。

将来、悪魔やヨルムンガンド、あらゆる敵を倒し、人々に幸福をもたらす英雄王となることが目的のサティス。サティスは、元々グラディエーターという職業に就いていた。そんなに筋肉質ではなく、体もそんなに柔らかくはなかったが、盾をうまく使い、圧倒的な、強さで、剣闘士の1番を飾り登った。

この男、国の決定で1日しか英雄になれないという伝説の中の伝説の英雄王。いかした男だ。そして、人々に幸福をもたらしたあとに、おとしめようとも考える。だが、サティスは、優しい気持ちと悪魔のような気持ちが2つ存在したため、自分を苦しめるようになった。

そう、彼には2つの人格があった。


サティスは、倉にこもり、当時使っていた剣・ソードブレイカーのサティディウスを一人で鍛冶を行った。

それは、サティスという自分を変えるための修行と、サティスは、話したという。

ソードブレイカーとは、峰の凸凹に相手の剣をかませて、折ることができる。利き手と反対側に装備し、盾がわりにもできる。そんな武器だ。

かれは防御に特化することで、自分をグラディエーターとして、強くさせたという。

そんなかれは、まだ、自分は悪魔の部分に勝つべく、さらに防御に特化した剣と盾を錬成させ造ろうとしていた。サティスは鍛冶の経験が少しあるので、基礎はわかっていた。この剣を造った鍛冶師ショーテルはすでに他界していたため、自分で武器を造った。

サティスは5年、倉に引きこもり、誰にも会わず、武器を造り続けた。納得のいく剣と盾ができない日々が続いた。


時は過ぎ、7年が過ぎた頃。

ある男が一人訪ねてきた。名をイルミナル。

その男が俺だ。

おれはいつしかあのサティスのことを勝手にライバルと考えていた。

見つけるのに何年もかかったが、この倉にいるという情報を聴いた。

おれは硬い扉をマインゴッドゴーシュで、切り刻んだ。そして、足で強く扉を蹴った。

「 サティス!サティスはどこだ! 」


おれは乗り込んだ。

サティスはその衝撃に、びっくりはしてたものの、敵だと判断し、一本の剣をパッと持ち出し、そして、イルミナルの方へ向かった。サティスは扉を壊され、少し怒った表情で向かってきた。

イルミナルはサティスを見つけると、ところ構わす、サティスに剣をたてた。

おれは、お前のライバルだ!


サティスはこの男のことは知らなかった。


実はイルミナルが生まれた頃とサティスが英雄王になった頃と年数が違うし、面識もない。


英雄王になった7年前は、イルミナルはまだ、9歳だった。ほぼ、サティスのことは覚えがない。でもなぜ、サティスのことを知ったのか。イルミナルは、賞金がつくほどの悪者だった。悪名高い「 ザヤ 」という南の街に生まれ、親にすてられ、食べ物もない。悪いことをして、生きてきた。そして、殺人を犯した。すごく悪名高い男になった。その時に使った武器がマインゴッドゴーシュ。この剣は、ザヤに住み着いた神ブルガトリオに造らせた武器。ブルガトリオは武器神と異名をもつ神であった。だが、もう年寄り。イルミナルの決闘に負け、強制的に剣を造らせた。それが、イルミナルのもつ剣、マインゴッドゴーシュ。

ある日、英雄王サティスのことを知り、こいつを倒し、おれが英雄王になる。そして、人々を屈服させる!という気持ちが芽生え、聞き込み、2年。やっと、ここにたどり着いたという。すごい執着心だ。

この事を知った、ザヤの現国王インビジブルは、あることを考えた。あのイルミナルは賞金首。そして、なぜか英雄王サティスを探している。王であれ、人々どあれ、サティスがどこに行ってしまったのか、だれも知らない。もう一度、姿をみたい。讃えたい。早くみつけねば。と思っていた。ザヤの王は、サティス生まれ国のロームに足を運び、現国王であるノウレッジにこの件を伝えた。ノウレッジはすぐ賛成したという。

ロームの人々もサティスの帰りを望んでいた。

ザヤの人々、他の国の王や人々も望んでいた。

インビジブルは、他の国の了承も得た。

イルミナルがサティスのところへ行き、ひきずりだしてくれる。そんな危険な考えを胸にありつつ、上手くいってほしい。という願い。そもそも、ザヤの国は元々悪い国ではなかった。かつては、伝統工芸、鍛冶職人たちで盛んだった。王もその事を知っている。悪くなったのは最近。どうにかしなければと思ってはいた。

危険な賭けだが、やるしかない。


サティスの倉の方では、二人が争っていた。

イルミナルは直感で思った、この男は、強い。

いつのまにかサティスは7年ぶりの外にいた。

そして、イルミナルはサティスに決闘を申し込んだ。

決闘は1週間さきの寅の刻。


その時の状況をザヤの一人の偵察隊が見ていた。


その状況と決闘の話を王に説明し、王は、準備をした。


時は、過ぎ、寅の刻。


二人の決闘の時間。


サティスは、剣と盾を持ち、決闘にやってきた。

場所は、倉の外の近くの草むら。

イルミナルは剣だけをもちやってきた。

そこには、隠れたザヤの兵士、国王インビジブルもいた。

そして、ついに、決闘がはじまった。 

またまた、鳥の囀りとともに、決闘がはじまり、

最初の一手は、イルミナルがサティスに向かって剣をふりかぶった。すると、次の瞬間だった。だれもが眼を疑った。振りかぶる直前に、サティスはあの剣の凸凹で素早く、噛ませ、跳ね返し、剣を飛ばした。

飛ばされた影響でイルミナルも飛ばされてしまった。

なにが起こったのか。わからない。

国王ですら、分からなかった。奇跡としかいいようがなかった。

サティスは剣をイルミナルに突き立て、止めを刺そうとした瞬間、国王はサティスを止めた。

そして、国王は言った。よくぞ、帰った英雄王サティス。サティスは国王と自分の剣を見た。今までの剣とはなにかがちがった。前より軽く、太く、鋭い刃。鋭いユニコーンの形をした凸凹。そして、金色の刃。

国王はその剣に名前を名付けた。ゴールド・グラディユニコーンと名付けた。

イルミナルは気を失っていたが、気がついた。すると、国王はその負けたイルミナルに命令をした。賞金首を無くす。そして、罪をつぐなえ。このサティスの側近をし、監視、報告。そして、英雄王サティスの手記を記せ!

と命じた。

イルミナルとサティスは嫌々だったが、王の命令は絶対。悪名のイルミナルとは言えど、サティスには勝てない。王に逆らえない。その命を聞くことにした。

その件、サティスが戻った来た!サティスがイルミナルを倒した!などと国、世界中に広まり、再びサティスは英雄王サティスと呼ばれることになった。

イルミナルは国に危害をもたらす男。イルミナルを倒し、世界を救ったことにより再び英雄王になった。

サティスは、自分がここまで強くなっていたこと。すでに、自制をコントロールができるようになっていたこと、そして、サティディウスが進化し、ゴールド・グラディユニコーンになっていたこと。気がつかなかった。

サティスは久しぶりの生きる。を感じた。

自分の英雄王としての品格。

この事により、サティスはまた歩み始めた。

側近になったイルミナルは、最初は嫌々やっていたが、途中から二人の信頼しはじめ、いつしか気軽に話せる友人として、側近として、サティスを支えた。今では、いい関係だ。時には友人、そして、元は敵。

今はザヤの街で二人で暮らしている。

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