第43話
「なんとなくわかったから、夏緒さんの趣味でいい暇つぶしできるヤツない?」
「ホントにわかってるのかなあ。……まあいいや、それじゃあこれでいいかな」
と、夏緒は本棚からとても大きい本をうんしょと取り出して、机の上に置いた。
少女は、キョトンとした顔で、題名を読む。
「ええと『紙葉の家』……?」
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