第27話

 夏緒はしばらくj考えたあと、こう言った。

「うーん、じゃあ芸人さんを描いた小説フィクションなりノンフィクション作品を読ませて、大変さを教える。それでもダメなら……」

「ダメなら?」

「サッカーボールをぶつけて、記憶を消すんだ」

「そんなの、ダイジョウブかしら?」

「イケル、イケル」

 首を傾げる少女に、夏緒を無責任のそう返した。

 

 数日後。

「夏緒さん、成功したわ。彼女、芸人になるといったことも忘れてる!」

「そ、そうか、よかったね」

 少女の嬉しそうな笑顔に、夏緒は困惑しつつ、うなずいた。

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