手紙

『ミキへ


 こうして手紙を書くのは初めてのことですね。少し恥ずかしいけど、今の気持ちを精一杯伝えるね。


 ミキと出会ってからもう2年が経ったなんて信じられません。


 僕がこの町に引っ越して来て、ミキを初めて見たときに、嘘みたいだけど身体中にビビッと電気が走って、これが運命なんだって感じたことを覚えています。


 僕はミキをずっと近くで見てきたけど、ミキは本当に偉いと思うし、本当に尊敬しています。


 夜遅くまで仕事をしているのに、帰ってきたらきちんとごはんを作るし、お風呂に入ったあともストレッチとか肌の手入れもしていて偉いと思います。


 きっとミキが美しい姿を保とうとしているのは、僕のためでもあるんだよね?


 ありがとう。


 夏が終わって肌寒い日が続いています。

 今までみたいに薄着で寝ると風邪を引くかもしれないので、これからは温かい格好で寝るようにしてください。


 そして、忙しいときには無理をしないで、きちんと休んでください。


 僕はこれからもミキを応援しているし、ずっと近くで見守っているからね。


 くれぐれも体には気を付けてね。





 PS.この前、玄関の鍵を掛け忘れていたでしょ?最近は物騒だから、戸締まりはしっかりしてね。














向かいのマンションに住むあなたを愛する者より』





 <了>

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