王女は汝の道を突き進むまで~Until the princess pushes on thy way~

一ノ瀬 彩音

第1話 王女と世話役二人

王女であるアリナ・フランジェスは25歳。


某国の王女であるアリナはいつも王女として立派に

してきたのですが、ある日、王女らしからぬ行動を

してしまって世話役二人が付く事になります。


世話役二人のお名前はネネ・フランシスカ、20歳


もう一人の世話役のお名前はスズ・カワリナ、20歳。


この二人の世話役は王女より年下ですけど、王女よりは

基本しっかりとしているので心配はない。


世話役といっても王女を再度、王女らしく出来るように

するためにいるだけでそれ以外の目的はございません。


王女と世話役二人の物語が始まります。



私は今、とあるお部屋に居るのですけど、とあるお部屋には

私と世話役二人であるネネとスズも居るのです。


しかし、ネネとスズが居る事で私がしたい事が出来ない。


一体どうすればいいのかなって思っているのですけど、

どうしましょうという感じです。


私がしたい事は城下町に出て民と触れ合う事です。


しかし、そんな事も出来るはずもなくて諦めるしかありません。


そんな事をした日には混乱を招くのでしてはいけないです。


そこで私はネネとスズに声をかけるのです。


「ネネ、スズ、私はもう大丈夫なのでどうぞ自由にしてて下さい」


そうするとネネとスズは………………。


「王女様、それは無理です。私は世話役なので」


「ごめんなさい、王女様。私も世話役なので」


「本当に二人ともしっかりとし過ぎて困るわね」


「ふふっ、そんな事を言わないで下さい」


「そうですよ、王女様もしっかりとしていると思います」


ネネとスズをどうにかしないと城下町へ行けそうにないです。


何か策を考えないといけません。


そこで私はある事に気付きます。


「ごめんなさい、ネネとスズ。私は用があるのでお部屋から出ますわね」


「王女様、用とはどんなのでしょうか?」


「ごめんなさい、個人的な事なのでネネには言えません」


「そうですか、わかりました。お気をつけて」


「はい」


私はとあるお部屋から出るとそのまま城下町へ行きます。


城下町に到着したのはいいけど、なぜか世話役二人が居るのです。


「どうしてネネとスズがいるのかしら?」


「世話役なので💛」


「世話役です💛」


「はぁっ、流石という事でしょうか」


私は仕方がないので世話役であるネネとスズと城下町を歩く事にします。


「王女様がしたい事って城下町に来る事なんですね」


「そうですわね」


「王女様ってお城に居るのが退屈だったの?」


「それは退屈です」


「それなら世話役でもある私とスズに言ってくれれば何かしてあげたのに」


「遠慮します、私は私の道を突き進みたいので」


「あらっ、意外と信念というか、思いが強いのですね」


「スズもそう思います」


世話役二人も必要かなって思う時もありますけれど、今はそんな事を

言ってもしょうがないので諦めます。


王女であるアリナは世話役であるネネとスズと城下町を散策しているのですけど、

特にこれといってする事もなくてただ単に城下町がどんな感じなのかを

見ているだけでした。


しかし、そんな時、世話役であるネネとスズに声をかけられます。


「王女様、こちらへ来て下さい」


「王女様、一緒に来て下さい」


私は世話役二人がそう言うのでついて行く事にします。


世話役の2人の後について行くと人気のない所へ連れていかれるのでした。


「ここって誰も居ないじゃないの」


「そうですね」


「そうね」


ネネとスズが笑っているので私には何で笑っているのかもわかりません。


そうしているといきなりネネは私の唇にキスしてくるのです。


次にスズも私の唇にキスしてくるのでした。


「王女様、本当に素敵です💛」


「王女様、いつ見ても綺麗です💛」


「ネネとスズ、どうしたのかしら?」


「ふふっ、王女様の事が大好きです💛」


「王女様の事が大好きなのです💛」


よくわかりませんが、世話役二人から告白らしき事を言われているような

気がしますけど、どう返答していいのかもわからないので

私は考える事にします。


しばらく考えていると私はしっかりと返答します。


「ネネとスズ、私で後悔しないのかしら?」


「はい、しません」


「後悔はしません」


「でしたら、私とお付き合いと言いますか、恋人になりましょう」


「私の気持ちを受け止めてくれてありがとうございます」


「王女様、気持ちを受け止めてくれて本当にありがとうございます」


「いえっ、ネネとスズなら私もいいかなって思う所もあるので

嬉しいです」


「そういう風に言ってくれると私も嬉しいです」


「私も本当に嬉しいです」


ネネとスズは本当に嬉しそうにしてて私も嬉しいのです。


こうして私と世話役であるネネとスズと恋人同士になるというのは

良い事だけれど、この関係がバレないようにしないといけません。


王女と世話役が恋人だなんて知られると混乱を招く恐れがあるので

そこらへんはきちんとしないといけないです。


それにしても人気のない所へ連れていかれて告白されるなんて

思いもよりません。


それでも世話役二人から気持ちを伝えられると私も私で嬉しい部分が

あったのは事実なので認めます。


これから本当に大変な事が待っているような気がします。


恋人同士になるとどんな事をするのかは知りませんけど、

きっと恋人らしい事をしないといけないような気がします。


「ネネとスズ、お城に帰りましょうか」


「そうですね」


「そうしましょう」


私と世話役であるネネとスズとお城に戻る事にするのでした。


王女様と世話役二人はこの後どうなってしまうのでしょうか。

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