せめて、わたしにできること

答えは一つじゃないから

それが正しかったのか

間違いだったのかということは

きっと人生の全てが終わってさえも

白黒で決められるものじゃないだろう


例えば親として

例えば子として

例えばパートナーの片割れとして

例えば一人の人間として

この言葉、その行動、あの判断は?


良かれと思ったことが

身を切られる思いでしたことが

間違っていたのだろうかと

わからなくなってしまう現実

打ちのめされて途方に暮れる時


自分のことならまだ少しは

何とか折り合いもつけられようけど

どれだけ近しくとも大切に思っても

その心の中全てを見渡せるわけも

踏み込めるはずもなく


どうして?と

泣きたくなるように問いかけても

届かない声の虚しさに

ただ呆然と膝を折ることしか

できない時もあるけれど


人生はいつも

答えの出ないことばかり

だからせめてその時々で

大切なものに伝えたいのだ

いつも此処にいるからと


わたしは

間違いも失敗もするけれど

あなたを思うこの気持ちで

いつも此処にいるからと


たったそれだけ

それだけ

だけど


それが、わたしにできること

せめて、わたしにできること

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