虹の夢

どこか仄かに昏い世界を誰かと旅している

シトシトと雨が降り続いている


ある時トンネルを抜けて空を見上げると

雨があがって虹がかかっていた

美しい虹に思わず、連れに声をかける

ふと、他にも虹を見つける

気がつけば、あちらにもこちらにも

大小の虹がかかっている


あまりの幻想的な風景に

わたしは写真を撮ろうとする

夢中で何枚も撮り続ける

虹が消えるまでに

この風景を残しておきたくて

わたしは写真を撮り続ける


不思議な美しい夢だった


目覚めたわたしの頬を

ひとすじ涙が伝っていた

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