わかっているのに

わかっているのにできないこと

それは

すぐそこに手を伸ばすことだったり

一歩だけ踏み出すことだったり

それでも

何故だか動かない、動けない時があって


傍で見ている人からすれば

きっと

もどかしく歯痒はがゆく感じて

こんな簡単なことなのにと思って

だから

何故、動けない、動かないのだ、と


わかっているのです

わかっているのに

そのほんの少しがどうしてもできなくて


焦るばかりの心が

尚更に

この指先を強ばらせて


わたしを固まらせてしまうのです

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