知る由もなく

わたしの悲しみより他の悲しみを

わたしは知らない

わたしの苦しみ以外の苦しみは

わたしにはわからない


わたしの痛みはわたしだけのもの

あなたの痛みもあなただけのもの


察することはできても

思うことはできても

自分以外のことはわかりはしない


わたしという

この狭い世界の中で

わたしは右往左往する


他の世界を知る由もなく

他の世界もわたしを知る由もなく


その孤独に耐えながら

それでもだから

手を伸ばして指先だけでも

触れようとするのかもしれない


わたしたちは

こうしてお互いに

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