深く潜る

わたしの中に深く潜る

沈んだ底に見えるのは

昔、失くした可愛げか

薄いピンクの桜貝

名残は散らばるその欠片かけら


いっそ沈んだこのままに

いられぬものかと思ったが

息が続かず浮き上がる

失くしたままの可愛げの

欠片かけらひとつを持ったまま


欠片かけらひとつじゃどうにもならぬ

底へと落とした可愛げは

ユラユラ落ちて消えてった


わたしの深い奥底に

見えなくなって消えてった

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