いつの間にか春が

とりあえず空は青い

雲ひとつない一面の青

空気までやわらいだような晴れ


そこに居たはずの冬は後ろ姿

厚めのコート着たわたしが

ぽつんと残されて


いつの間にか春が

小さな芽や蕾をくすぐりながら

あちこちから顔を出している


季節は過ぎて往く

喜びも悲しみも共に連れ去りながら

やって来ては去っていく繰り返し



日々の暮らしに追われながら

ふと

空を見て

柔らかな風を感じて

いつの間にか来ていた春を知る

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