第53話 AIに囲まれた世界~一方その頃…
『そう言えば、ネオ東京からホームレスがいなくなってから民生委員からの連絡がなくなったけど大丈夫何ですかぁ?本当に困っている人はいなくなったのですか?』
『そう言えば、民生委員から母子家庭、高齢者、障害者、生活困窮者などの困り事に関しての連絡が一切なくなったなぁ…』
『先輩、テレビ、テレビ見て下さいよぉ!大塚首相が緊急記者会見してますよぉ。』
『急遽、緊急の記者会見を行う旨、マスコミ各社ならびにメディアの皆様、時間を割いて集まって頂き有難うございます。今回、内密にネオ東京爆破テロの影響を受け、私達は国民の命を優先に、介護の必要な高齢者、障害者ならびに養護者ならびに母子家庭につきまして緊急避難の為、北海道と沖縄に分散避難を完了致しました旨ご報告致します。ネオ東京国際テロを受けて、国内にも情報を一切、行わずに私の一存で行いました。緊急時特別支援法案での対応になりますのでご了承の程、ご理解頂ければ幸いです。又、更正施設、介護施設、障害者施設などを10年以上かけて国策として施設を作ってきました。それまでは地域共生社会を念頭に入れ住み慣れた地域による支援を考えて実行してきました。しかし、国際紛争が耐えない中では今回のネオ東京テロが全国で起きてしまう危険性があります。その為にはどうすれば幸せに暮らす事が出来るのかと模索しまして、今回、やむを得ず対応した事を再度、お詫び申し上げます。皆さんもご存知あるとは思いますが…北海道と沖縄は大阪やネオ東京とは地域格差の高い地域でありました。今では、社会福祉の県としてなくてはない県になりました。又、国連ならびに国際保健機構(WHO)の承認を受け、世界において同じような状況におかれている人達を受け入れてまいります。今後は九州、東北までを社会福祉の供給地域にしてまいります。そして、今回、ホームレスになった若者たちの第2の人生を歩む為に、中華国際共有地において学びの提供と復興支援の人材育成の為に派遣致しました。その旨もこの場をかりてご報告させて頂きます。』
『なるほどねぇ…どおりで民生委員から生活困窮者への支援の電話がないのねぇ?』
『それにしても、敏速に対応出来る大塚首相は出来る首相みたいだなぁ?』
『そうですねぇ…世論を敵にする前に世論を味方にするんですものねぇ?』
『なお、今後の予定として今回のテロにより、輸出入における検閲などの制限により、ネオ東京テロ不況も考えられます。現時点において半年間の輸出入を止める計画が来月より実施されます。その為、再度、ホームレスや生活困窮者が増えると考えられます。その間において検閲官の育成、強化を実行してより精度の上がった輸出入を行う事になります。ご理解の程宜しくお願い致します。その為、各地に核シェルターを完備した避難施設として誰もが利用出来るネットカフェ付き宿泊施設を建設に着手致します。この件に関しては災害緊急時特別避難法によります。なお、災害時に関しては3ヶ月、失業による支援として1ヶ月の無料開放致します。その後は地域包括支援センターならびに福祉事務所の支援を行い、永住権付きの居住に移動して頂き自立支援をして頂きます。』
『なるほどねぇ…それにしても核シェルターを完備したネットカフェ付き宿泊施設って。戦争になるって感じだなぁ…。怖いなぁ…。』
『いやいや、寧ろ遅いぐらいだよぉ。アメリカやスイスなどでは、自宅に核シェルターがあるのが当たり前なんだよぉ。200年近く経過しても10%にならないからなぁ。大都市のネオ東京や大阪には巨大な核シェルターがあるけど…東京ドーム2個分ほどだからせいぜい5万人程しか救えないからなぁ。』
『そうなんだぁ…。これからが大変そうだなぁ。』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます