第5章〜女王様の野望

第28話 AIに囲まれた世界〜その頃…

一方その頃…

『はい、はい、仮設住宅爆破テロにご参加した皆様こちらにどうぞ?』

『はい、お約束の1000万円です。』

『ありがとうございます。これで新しいビジネスが出来ますよぉ。』

『いやぁ、こんな事で1000万円提供されるとはついているよなぁ。それも、元富裕層限定とはなぁ。』

『本当よねぇ?私達セレブたちは手を汚さないのよぉ。アイデアを提供するだけよぉ。マスメディアも架空の物語を信じているだけよぉ。』

『では、女王様宜しくお願い致します。』


『仮設住宅には社会福祉の人材育成をした優秀な人材が管理するに限るわぁ。それにしても、残酷だとは感じるけど…生活困窮者がセンターシティーでのゴキブリでしかないわぁ。』

『ですが…今回騙してテロリストになった人達はどうしますか?』

『決まっているじゃない?ネオ東京センターシティーでは指名手配されるわぁ。しかし、捕まらない。

もうすでに、ネオ東京フリーダムシティーで大臣のポジションを用意してフリーダムシティーネオ東京で活躍する場所に配置したわぁ。』

『あぁ、なるほど…流石ですねぇ?』

『ところで米山はどうしますか?1人殺してますが…』

『馬鹿だねぇ。米山は誰も殺してはいないよぉ。すり替えておいたわぁ。バーチャルリアリティ銃に…』

『そう何ですか…撃った瞬間にバーチャルな血しぶきと感触が伝わるようにプログラムをしておいたわぁ。こっちが本物の映像よぉ。』

『マジですかぁ?紙吹雪って…笑えるなぁ。』

『だから、米山が使ったのは、記憶喪失銃だけだぁ。米山は一度、プラチナ星に行った人間だから、これからもセンターシティーで活躍してもらうわぁ。でも、せっかくだから、ネオ東京フリーダムシティーの見学でもしてもらうわぁ。私に逆らったらどうなるかぁ?』

『大丈夫ですよぉ。米山は…唯一、まともな人間ですから?』

『そうだと良いけど、人間は常に悪魔にも天使にもなるわぁ?それに、常に考えていれば違和感を感じるわぁ。その時、真実を知ったら?私達の計画を阻止しようと考えるわぁ。』

『そうかも知れませんが…あれ程忠実な人財はいませんよぉ。』

『そうねぇ。』

『来たわよぉ。米山です。』

『あらぁ、お久しぶりですねぇ?お元気ですかぁ?』

『あのぉ、昨日の仮設住宅爆破テロはなぜ起きたのですかぁ?』

『あれは、もしかして、私達が起こしたでも?』

『いやぁ、そう言うわけではないのですが…』

『もしかして、あなたの同僚たちが行方不明になっているからかしら?』

『そうですねぇ。突然、同僚たちが銃を発射して、仮設住宅を次々に爆破したので…なるほど。それはバーチャルリアリティの映像を見たに過ぎないのでは?』

『でも、おかしいのです。私は仮設住宅で住民を撃った記憶や手に感触が残っているのです。』

『なるほど。それで怖くなって真実を知りたくなった?覚悟は出来ている?』

『もちろんです。』

『なら、このニュースは見たわねぇ?』

『はい、もちろんです。仮設住宅爆破テロの主犯が元同僚で実はすでに内密に他の仮設住宅も同時に爆破していた事も知りました。しかし、私の地域包括支援センターの同僚は存在していなかった。私と三村さんとアンドロイドが所属していた事に三村さんのプログラムが変更された。』

『そうねぇ。よく解ったわねぇ?その通りよぉ。私達の組織の人材を派遣したにすぎないわぁ。』

『あなたもその仲間ではあるけど…組織の事はあなただけには伝える事は出来ないわぁ。』

『えぇ?どうしてですかぁ?私と同じように、一時でも働いた仲間何ですよぉ。』

『気持ちは解るわぁ。』

『それに、人を大量に殺し、指名手配犯になっているんですよぉ。』

『なるほど…でも、あなたは『ゴキブリ』は殺しませんか?』

『私ですかぁ?私は、殺さずに逃します。』

『なるほど。でも、誤って殺した事はありませんか?』

『それは、小さな頃にはあったかも知れません。』

『なるほど、小さな頃はあったかも知れませんねぇ?』

『それが、どんな意味があるのですか?』

『あなたは、この福祉国家は好きですかぁ?』

『もちろん、生まれ育った国ですから。』

『なるほど…しかし、あなたも色々と勉強してきて、福祉国家の実情は理解してますねぇ?』

『はい、ある程度は…福祉の財源は社会保障という名前の借金と税金です。』

『その通り、福祉国家の実情は富裕層に取っては価値がないのです。利益をうまないのです。』

『もちろん理解はしているが同じ人間に差別はないはずです。』

『綺麗ごとだねぇ…なら、この国はなぜ崩壊したんだい?』

『それは、コロナウイルスです。コロナウイルスで、ソーシャルディスタンスでリモートワーク、エッセンシャルワーカーによる集団感染などか原因です。』

『本当ですかぁ?なら、なぜ、経済は悪化しましたか?』

『それは、コロナウイルスで自主規制やロックダウンで企業の倒産が起こり、失業者が増えて、その生活を支える為に税金が投入されたからです。』

『なるほど。つまりは社会保障費が増えた事でこの国は崩壊した事にならないかい?』

『まぁ、そうなります。』

『ほらぁ、答えは出たでしょ?生活困窮者の排除こそがこの国を維持する事にならないかい?』

『ちょっと、ちょっと、待って下さいよぉ。それは優性主義ですよぉ。良くない考え方ですよぉ。ズバリ、間違った発想です。』

『なるほど…地域共生社会こそが必要という事だねぇ…?』

『そうです。それこそが、この国は維持出来ます。』

『なるほどねぇ?社会主義国家が良いとでも言いたいみたいだねぇ…?』

『そう言うわけではないですが…』

『昔、同じような考えを持った有名な人がいたなぁ。マルクス、エンゲルス、毛沢東、スターリン、レーニンなど…』

『でぇ、どうなった?』

『怠けるようになった。』

『そうだぁ。つまりは社会保障に頼るようになった事が原因でこの国は破綻したんだよぉ。過剰にコロナウイルスを防がす経済優先にした結果、コロナウイルスを蔓延させ、世界中からバッシングされても、ロックダウンをせずに、世界中にコロナウイルスを蔓延させた犯罪国なんだぁ。解るかい?』

『もちろん解りますが…犯罪国とは言い過ぎなのでは未知のウイルスで防ぎきれなかっただけですよぉ。』

『はぁ?それは違うのでは、もしも、隣から水が流れてきたらどうする?』

『そうですねぇ。元栓から止めて、謝罪をした上で破損した物は弁償しますねぇ?保険などで。』

『ほらぁ?今、言ったよなぁ。元栓から止めるって…』

『つまりは、この国がやっている事は元栓を完全に水を止めずに流し続けているんだよぉ。1度でも、水を止めて対策しなかった。いやぁ〜だぁ、私ったら、熱くなってしまったわぁ。だから、どんな理由にせよぉ。犯罪国になるのよぉ。今は、ネオ東京ネオ東京センターシティーで新しく生まれ変わったわぁ。』

『そうですねぇ。ネオ東京センターシティーですねぇ。』

『だから私の方で色々と対策を練ったわぁ。まずは、神奈川県と千葉県のロックダウン。そのゴキブリホイホイが『東京ディズニーランドを経営する○○ランド』『横浜の観光地』よぉ。そして、経済、文化の拠点の『東京』で放射能テロ。最初はコロナウイルスの蔓延でロックダウンすると思ったけど…しなかったわぁ。その結果、福島の汚染物を東京に移動させたわぁ。そしたら、すぐにロックダウン。東京23区には立派な壁が出来たわぁ。』

『えぇ。そうだったのですか?』

『私は原案を考えただけよぉ。やったのはこの国ではないわぁ。あなたが1度行ったプラチナ星ネオ東京プラチナシティーの人達よぉ。富裕層がしたのよぉ。私はプラチナ星から派遣された女王様。ミスプラチナよぉ。星村 麻衣よぉ。P -0201』

『そして、秘書の早乙女 ケイトです。P-1001です。プラチナ星の中流階級です。』

『これ以上は伝えないけど…貴方は米山 幸治(48)はこれからの任務においてPC-0101と呼ぶわぁ。』

『はい。こちらが申請カードです。あぁ、ネオ東京センターシティーの住民には見えませんので。なお、女王様からは脳内会話プログラムで直接、指示が出ますので…』

『では、失礼します。』

『ちょっと、待って。パシャ。』

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