第10話 いろんなスキルを使ってみた
そして……「掃魔集会」に参加した日から1週間が経過し、また週末がやってきた。
今の俺のステータスは、こんな感じになっている。
─────────────────────────────────
北野 悠人
Lv.10
HP 620/620
MP 10000/10000
EXP 1011/102400
●スキル
<アクティブ>
【★6】名人級付与術
【★6】第6のイーグルアイ
【★6】透明化
【★6】極・低燃費高速飛行
【★6】実体消去
【★6】名人級錬金術
【★6】四属性魔法
【★6】四属性特殊魔法
【★6】アークストライク
【★6】化身の一撃
【★6】ディスラプター
【★6】鑑定・極
【★6】エクサグラビティ
【★6】固定ダメージ
【★6】カオスストライク
【★6】聖隕石
【★6】大狂乱
【★6】ショックウェーブ
【★6】アイテムボックス
<パッシブ>
【★7】乱数調整
【★6】異邦耐性
【★6】寝る子は育つ
【★6】神癒の寵愛
【★6】身体神の加護
【★6】全環境適応
【★6】融合魔法の素質
【★6】魔法神の加護
【★6】ど根性カウンター
【★6】アーティファクト装備枠追加(×2)
─────────────────────────────────
腐ってもシャドウオーガだったというだけあってか、あの日俺のレベルは9まで上昇した。
そして、レベル10までの必要経験値も半分近く溜まっていた。
それからは特にモンスターに遭遇する事は無かったが、「寝る子は育つ」のおかげで俺はレベル10に到達することができた。
俺はだいたい1日7時間ちょっと寝るので、これに関しては計算通りだ。
俺は朝の支度を軽く済ませると、早速「透明化」「実体消去」「極・低燃費高速飛行」の3つの同時発動での移動を開始した。
移動方向に特にこだわりがあるわけではないが、俺は何となく西に向かってみることにした。
移動中。
俺は一つ、考えていることがあった。
それは、「もっと効率よくモンスターを倒すことはできないのか」ということだ。
というのも……俺がよく使ってる攻撃スキル「アークストライク」だが、あれ1発でMPを1000も持っていかれるのだ。
消費魔力を調整して威力を加減することは可能だが、最低消費魔力が1000となっているのである。
MP自体は6分で全回復するので普通はそこまで問題にならないだろうが、アークストライクは単体攻撃なので、10体以上のモンスターに立て続けに襲われると厳しい状況に置かれるかもしれない。
モンスター、場合によっては鉄パイプで殴るだけで倒せるくらい弱かったりする場合もあるので、もっと最低消費魔力の小さい、加減に効きやすいスキルで戦ったりできるかどうか一応確かめておきたいのである。
そんなことを考えていると、俺は市街地がゴマ粒に見えるくらいのところまでやってきていた。
そしてふと下を見ると、見覚えのあるモンスターが1匹見つかった。
……マンティコアか、ちょうどいいな。
一度倒したことがあるので、検証にもってこいだ。
俺はステータスウィンドウのスキル一覧を少し眺めた後……最初に試してみるスキルを決定した。
それは、「カオスストライク」というスキル。
アークストライクと同じく「ストライク」がつくスキルなので、これも攻撃スキルなんじゃないかと思い、試し撃ちしてみることにしたのだ。
「カオスストライク」
唱えると、俺の頭上に闇でできた巨大な球が出現し、マンティコアに向かって一直線に進んでいった。
そして……闇の球は、マンティコアの足元の地面に吸い込まれていった。
……あれ、外したか?
一瞬そう思いかけたが……直後、そうでないことが判明した。
マンティコアの足元から火山の噴火のような巨大な闇柱が立ち、一瞬にしてマンティコアを消滅させたのだ。
なるほど、このスキルはこんな感じか。
肝心の消費魔力は……最低限に抑えたけど、これも1000必要なんだな。
属性相性が良い場合はアークストライクじゃなくてこっちを使う、とかはできるかもしれないが、気軽に使えるアークストライクの下位互換って感じにはならなさそうだな。
俺はそんなことを考えつつ、マンティコアのドロップ素材を回収して再び移動を開始した。
◇
それからしばらく、俺は「第6のイーグルアイ」で見つけたモンスターを片っ端から倒しながら、いろんなスキルを試してみたのだが……ようやく俺は、最適解っぽい攻撃方法を見つけることができた。
それは土属性魔法の「ストーンマグナム」である。
スキルに「四属性魔法」というのがあったので、その中の魔法を使ってみたところ……それらの魔法は、1発あたり1000より少ないMPで放てることが分かった。
それが分かってから、俺は四属性──火、水、風、土の四つの属性の魔法を順に試していったのだ。
火は周囲への延焼のリスクがあったし、水も使い過ぎると周囲の木々に害を及ぼしそうだった。
そんな風に検証を重ねた結果、「ストーンマグナム」は魔物に岩の弾丸をぶつけるような魔法だったので、周囲への被害が無く使いやすいという結論に至ったのである。
モンスターを討伐しては地面に降り、ドロップ素材を回収する。
そんなルーティンを、俺はひたすら続けていった。
そうして、とある山の中腹くらいまでやってきた時。
とうとう俺は、第6のイーグルアイで「僅かに危険」と判定されたモンスターと出会ったのだった。
それは「ハヌマーン」という、豪華な猿って感じの見た目のモンスターだった。
俺はそいつにも、同じようにストーンマグナムを放ってみたが……弾丸は首に直撃したにも関わらず、そいつは首をさすりながらこちらを振り返ったのである。
……さあ、どうするか。
こんな時こそ「アークストライク」の出番かとも思ったが……どうせなら俺は、まだ試してない攻撃方法を使ってみようと思った。
「化身の一撃」。
これが果たしてどういうものなのか、ちょっとやってみるとするか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます